熊野市での原発設置計画への反対運動を振り返る座談会「熊野原発を止めた町」が10月9日、アスト津(津市羽所町)で開かれる。原発に反対する市民団体「原発おことわり三重の会」が、1987年に熊野市議会で原発設置を拒否する決議が出されてから30年の節目に主催する。
熊野市の海岸、井内浦(いちうら)では70~80年代に中部電力による原発誘致の動きがあり、安全性や漁業への影響懸念などから反対運動が起こった。座談会では、元市職員で運動を取りまとめた更谷令治さんら地元住民が当時の経験を語る。2015年から熊野市の原発反対運動を取材している神戸女学院大文学部の景山佳代子准教授が聞き手として参加する。
原発おことわり三重の会は「反対運動を担ったほとんどの人が高齢になっている。若い世代に原発を拒んだ歴史を伝えたい」としている。午後1時半開演。参加費は前売り500円、当日700円。問い合わせは同会会員の小室豊さん(090・1099・1520)。【井口慎太郎】