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Monthly Archives: June 2016
“福島の魔女狩り”に加担しないためには?「福島第一原発廃炉図鑑」開沼博さんに聞く via Huffington Post
[…] 「百科全書は魔術語りに対抗して生まれた」 ――“図鑑”と聞くと、子供向けの事典が思い浮かびますが、『福島第一原発廃炉図鑑』は400ページにも及んでいますね。 この本をつくるにあたり、まず浮かんだのは「図鑑」というタイトルでした。単に、絵や図表をたくさん盛り込みたいという理由からではなく、18世紀後半につくられた『エンサイクロペディア(百科全書)』の思想が頭にあったからです。 当時の社会は、産業革命や近代的な科学が急速に発達する一方で、旧来の既得権益・慣習や教会など宗教的権力による支配が強い状況にありました。それは「魔術」が支配する社会であったと言っても良い。どういうことかというと、天災が起きたり伝染病が流行ったりすると、「神の怒りによるたたりだ」とか「呪術師がこの現象を引き起こした」などの“魔術的ワード”が語られ、「ひたすら祈る」「生け贄を捧げる」「魔女狩りをする」などが対処方法として行われていました。 これに対して、『百科全書』をつくった人たちは、学術の力をもって魔術の力を「除霊」しようとした。社会のいたるところに遍在するようになっていた膨大で高度な科学的知見は、タコツボ的にバラバラに専門家の中でのみ流通していたので、普通の人には届かなかった。しかし、これを1カ所に集めて編集し、可能な限り誰でも手に取り理解できるようにした。そうすることで教会や慣習に都合のいい旧来型のやり方でことが進む実状を変えようとした。これが『百科全書』のコンセプトであり、本格的な近代化やいまは普通になっている「科学を前提とした社会」の構築にとって欠かせぬ事件だったわけです。 「科学を前提とした社会」とは、先の例に沿って分かりやすく言えば、「このウイルスが、こういう条件のもとで感染した」とか、「山火事が広がったのは、この部分の木を切っていなかったからだ」と科学的な解決をする社会のあり方です。これをもって、“魔術的な語り”をする人に、「今わかってきている科学的合理性に基づけばこう言える(あんたの言っていることはデタラメ)」と反論しようとし、また、対抗できる人を増やそうとしたんですね。 しかし、現代においても「魔術」は完全になくなったわけではない。オウム事件もスピリチュアルブームもその現れです。そして、福島第一原発の廃炉をめぐっても、「魔術的な語り」が溢れています。「がれきが散乱するぐちゃぐちゃの原子炉建屋」「稼働していない多核種除去設備(ALPS)」などの固定されたイメージのまま、科学的な根拠を抜きに自分の意見(オピニオン)だけを述べてみたり。さらには、「巨大な力が裏で働いて、情報を隠蔽している」「◯年後には人がバタバタ死に始める」といった、要は「あそこには魔女がいる」「呪いがある」と言っているのと同構造の魔術語りが溢れます。 魔術語りの背景には不安と無知がある。しかし、そんなデタラメが、被災地はもちろん広い範囲で、風評被害をはじめ、様々なかたちで弊害になっています。福島における「脱魔術化」を進めること。そして、廃炉というテーマで点在する情報を体系化し、知識の枠組みを示すこと。それが、この本をつくった理由です。 「いまでも何かあったら、福島第一原発は再び危機的な状況になりえると思うか?」に、どう答える? ――廃炉に関する状況は、東京電力や政府のほか、新聞やテレビでも頻繁に報じられています。しかし、あまりにも情報が多くて、ついていけない。だから、「もういいや」と諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。 そうですね。3・11まわりを追っていると、「情報が隠蔽されている」「情報公開が進んでいない」という語りをよく聞きますが、起こっている事態の背景にあるのが全く逆のことであるのに気づいていない人も多いでしょう。 事態を混乱させているのは「情報不足」ではなく、明らかに「情報過多」です。福島第一原発やその周辺地域に関する情報を少しでも調べれば、ネットで公開されているだけでも膨大な書類、データが存在していることに気づきます。放射線の状況、働いている人の労働環境、周辺地域がいかに急速に変化し続けているのか。 ただ、私たちの多くはそんなことは知らない。調べたこともない。それなのに「情報が足りない」と言う。これは私たち「受け手/オーディエンス」が情報の洪水の中で溺れていることを示しています。溺れて必死にもがきながら「水をくれ」と叫んでいる。一方、情報の「送り手」たる東電や省庁側は「現状、知りうる情報は細かく全部ネットで公開しています」と言う。これでもかというぐらいに水を放出しているわけです。 一言で言えば、情報がいくらあるからと言って、それが知識として伝わるかは別だということです。見る側に伝わっていないなら、伝えたことにならないですよね。それらの情報を「送り手」と「受け手」の間にたって、第三者として整理することも、この本でやりたかったことです。 例えば、「いまでも何かあったら、福島第一原発は再び危機的な状況になりえると思うか?」という質問に、どんな情報をつかって、どう科学的に答えられるかを考えてみましょう。『福島第一原発廃炉図鑑』では、「廃炉を知るための15の数字」を挙げ、それぞれの数字を知ることで何がわかるかを紹介していますが、このなかの、「福島第一原発1〜3号器の原子炉を冷却するために、1時間あたり何㎡ほどの水が入れられているか」という数字がヒントになります。 続きは “福島の魔女狩り”に加担しないためには?「福島第一原発廃炉図鑑」開沼博さんに聞く
電力9社の株主総会、今年も「脱原発」提案 否決見通し via 朝日新聞
原発を持つ大手電力9社の株主総会が28日午前、一斉に始まった。4月に電力小売りの全面自由化が始まり、電力会社を取り巻く環境は変わりつつあるが、各社首脳は改めて原発の必要性を強調。今年も9社すべてで「脱原発」を求める株主提案が出されたが、いずれも否決される見通しだ。 9社の先陣を切って川内原発1、2号機(鹿児島県)を昨年再稼働させた九州電力。瓜生道明社長は「再稼働や燃料費の大幅な下落で黒字を確保することができた。玄海原発(佐賀県)の早期再稼働に向けて取り組む」と説明した。関西電力は高浜原発3、4号機(福井県)を今年再稼働させたが、大津地裁の仮処分決定で運転差し止めを命じられた。八木誠社長は「地元を始め、社会の理解活動に全力を尽くす。原発は経済性や環境問題の面で重要な電源。早期の再稼働で一日も早い電気料金値下げを実現する」と語った。 東京電力ホールディングスの広瀬直己社長も「重要な経営課題である柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向けた対応を着実に進める」と主張。福島第一原発事故で「炉心溶融」の公表が遅れた問題については「社会の皆様にご迷惑とご心配をおかけした。二度と起きないよう再発防止を徹底する」と謝罪した。 この日、9社には計73件の株主提案があり、多くが原発からの撤退など「脱原発」を求めた。これらの提案の可決には総会に出席した株主が持つ議決権の3分の2以上の賛成が必要。いずれも否決される見通しだ。 九電株主「震災で屋内退避不可能」 九電の株主で熊本県水俣市の永野隆文さん(61)は28日朝、株主総会の会場前で他の株主らに「脱原発しかない」と訴えた。 熊本地震では家屋被害は十数万棟にのぼり、余震の不安から今も車中泊を続ける人がいる。その経験から、「震災が起きれば屋内退避など不可能で、原発事故の避難計画は役に立たない」と指摘する。 東電の株主総会の会場前では、「脱原発・東電株主運動」のメンバーらがチラシを配った。 続きは 電力9社の株主総会、今年も「脱原発」提案 否決見通し
「原発安全の主張、理由なく無視」関電役員が裁判所批判 via 朝日新聞
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定をめぐり、関電の役員が28日の株主総会で「原発の安全性について丁寧かつ詳細にわたり主張を展開したが、裁判所の方で理由もなく無視された」と発言した。裁判所を公然と批判する発言に株主から非難の声が上がり、会場は一時騒然とした。 発言したのは、総務担当の勝田達規取締役。株主から仮処分への対応を問われて答えた。岩根茂樹社長は総会後の記者会見でこの発言をただされ、「地裁の判断は科学的、専門的な知見に基づくことなく、抽象的かつ主観的に高浜原発の安全性に対する不安を羅列されている」と述べ、地裁の判断を批判した。 続きは 「原発安全の主張、理由なく無視」関電役員が裁判所批判
2016参院選/4 エネルギー 原発事故5年、戻らぬ信頼 再稼働、与党に温度差 via 毎日新聞
東京電力福島第1原発事故から5年が経過し、安倍内閣のもとで、原子力規制委員会の新規制基準をクリアした原発の再稼働が進む。しかし、大津地裁が関西電力高浜原発の再稼働差し止め決定を出すなど、原発の安全性への信頼は揺れている。今回の参院選で、参院議員は非改選を含めて全員が原発事故後の選出になる。将来のエネルギー政策を問う節目の選挙だ。 自民党は2014年衆院選に続いて「安全性を最優先し、立地自治体等関係者の理解と協力を得つつ、原発の再稼働を進める」と公約に掲げた。安倍晋三首相は6月21日の党首討論で「できる限り原子力依存は減らすが、今の段階でゼロにはできない」と表明。29日、再稼働に向けて準備中の東電柏崎刈羽原発がある新潟県内4カ所を遊説した際は、原発問題に一切触れなかった。 公明党は「原発ゼロ」を目指し、再稼働に関しても新規制基準を満たしたうえで「立地自治体の理解を得て判断する」と、自民党より慎重だ。原発の新設を認めないことも公約に明記した。原発に不安を抱く地域住民への配慮がにじむ。 民進党は「30年代原発ゼロに向け、あらゆる政策資源を投入する」と訴える。関電高浜原発1、2号機(福井県)の運転延長が20日に認可され、40年運転制限(40年ルール)が空洞化する懸念が出る中、同党はルールを「厳格に運用する」と将来の廃炉に軸足を置いた。再稼働は「責任ある避難計画」を条件にしている。 おおさか維新の会は、再稼働の賛否を明示せず、電力自由化や再生可能エネルギーの導入などが進めば既存の原発は「市場競争に敗れ、フェードアウト」するという立場だ。 これに対し、共産党は「核のごみの問題は八方ふさがりで、原発固執政治は破綻している」と政府方針を批判し、全原発の廃炉を訴える。社民党は25年までに脱原発を実現する基本法の制定を公約に盛り込んだ。生活の党と新党改革も脱原発を主張する。 しかし、エネルギー政策に詳しい東京理科大大学院の橘川武郎教授は「核のごみなど具体的な課題の解決に道筋を示す政党がないのは残念だ。政治家が選挙だけを考えてエネルギーを論じているとしたら、今後を悲観せざるを得ない」と各党の公約に満足していない。原発を抱える選挙区では、統一候補を立てた野党が互いの政策の違いから訴えを自重するケースもある。 続きは 2016参院選/4 エネルギー 原発事故5年、戻らぬ信頼 再稼働、与党に温度差
4 States Struggling to Manage Radioactive Fracking Waste via Ohio Valley ReSource
By Jie Jenny Zou The Marcellus Shale has transformed the Appalachian Basin into an energy juggernaut. Even amid a recent drilling slowdown, regional daily production averages enough natural gas to power more than 200,000 U.S. homes for a year. But … Continue reading
参院選 原発争点にならず 野党統一候補も訴え封印 via 毎日新聞
原発を抱える鹿児島、佐賀の両選挙区(ともに改選数1)で、再稼働が参院選の争点になっていない。統一候補を立てた野党は陣営内でも原発へのスタンスが異なるため訴えを封印せざるを得ず、脱原発票が行き場を失っている。 「この選挙は日本の将来、行く末を左右することになる」。公示日の22日夕、九州電力川内原発の地元、鹿児島県薩摩川内市の中心部で街頭演説した野党統一候補の無所属新人、下町和三(しもまちかずみ)氏(56)は憲法改正を目指す安倍政権批判を展開した。 昨年8月の再稼働から間もなく1年。川内原発は今も、全国で唯一稼働する原発だ。しかし、下町氏は14分間の演説で原発に触れずじまい。一方、自民現職の野村哲郎氏(72)も同日の第一声では、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の成果や野党共闘批判に終始し、川内原発には一言も言及しなかった。 安全保障関連法廃止や改憲阻止で結集し、共闘する民進、共産、社民3党の中で、原発に対する姿勢は最も温度差があるテーマだ。原子力規制委員会の安全確認を得られた原発の再稼働を認める民進に対し、共産、社民は川内原発の即時運転中止を訴えてきた。 原発については主張を一時棚上げした形の共産党県委員会の幹部は「安保法廃止を目指す共闘のためには仕方ない」と語り、陣営幹部も「支援者の中にもさまざまな意見がある。原発には触れないようにしている」と打ち明ける。下町氏を支援する市民団体メンバーの一人で鹿児島市の主婦、樋之口里花さん(44)は「まずは安保関連法を廃止することが大事で、原発に手を付けるのはそれからだ」と話した。 九電玄海原発(佐賀県玄海町)を抱える佐賀選挙区も同様だ。原子力規制委の審査が終盤を迎え、再稼働が迫るにもかかわらず、反対を訴える候補者は一人もいない。 続きは 参院選 原発争点にならず 野党統一候補も訴え封印
Japanese utility admits to ‘coverup’ during Fukushima nuclear meltdown via The Toronto Star
TOKYO—The utility that ran the Fukushima nuclear plant acknowledged Tuesday its delayed disclosure of the meltdowns at three reactors was tantamount to a coverup and apologized for it. Tokyo Electric Power Co. (TEPCO) president Naomi Hirose’s apology followed the revelation … Continue reading
党首第一声 福島でなぜ原発語らぬvia中日新聞
国政選挙の公示日に、福島県内で第一声を発する党首がとうとういなくなった。過酷な事故を忘れてしまったのか。原発を語り続けることは政治の責任である。 参院選が公示され、七月十日の投開票日まで十八日間の選挙戦が始まった。各党首は第一声をどこで発し、何を語るのか。有権者に向けた重要なメッセージである。 自民党の安倍晋三総裁(首相)は熊本市の熊本城内にある加藤神社を第一声の地に選んだ。熊本地震で屋根瓦が崩れ落ちた天守閣を背景に、安倍氏は「熊本の復興に対する私たちの強い意志を全国に発信しようと考えた」と、熊本を選んだ理由を強調した。 […] もっと読む。
「官邸の指示」再調査せず 民進、東電の姿勢に反発via 朝日新聞
東京電力福島第一原発事故で炉心溶融(メルトダウン)の公表が遅れた問題で、東電が再発防止策を発表した。第三者検証委員会が推認した「官邸の指示」については、東電として再調査しないという。真相の解明は、新潟県との合同検証委員会にゆだねられる。 […] 当時、核燃料が溶けている可能性が高いとすでに認識していたのに、社長の指示で「炉心溶融」との言葉を避けたことを隠蔽(いんぺい)と認め、「今後は事実を伝える姿勢を貫く」と語った。 ただ、再発防止策の前提となった第三者委(委員長=田中康久・元仙台高裁長官)の報告書が問題の背景に「官邸の指示」があったと推認し、当時の官房長官だった枝野幸男・民進党幹事長らの反発を招いたことについては「調査するつもりはない」と繰り返した。 第三者委は当時の官邸関係者への聞き取りをしないまま「官邸からの圧力」を推認しており、枝野氏らは「党への信用毀損(きそん)」などとして法的措置も検討している。広瀬社長は「推認は推認として受け止めた」とし、その理由についても「(真相の解明を)しなくても済む対策をとった」と繰り返すのみだった。 真相の解明は柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事も求めており、東電と同県は今後、合同で検証を続けていく。広瀬社長も「今後、委員の先生がたと合同で相談させて頂きながら(やり方を)決めていく」としており、検証の対象に「官邸の指示があったかどうか」が含まれる可能性は否定しなかった。 こうした東電の姿勢に対し、民進党の岡田克也代表は同日、記者団に「東電も第三者委を作ったわけで、知りませんでは済まない。これは政治家の名誉のかかった問題だ」と反発した。 企業の不祥事に詳しい郷原信郎弁護士も「官邸の関与をにおわせて責任を逃れるシナリオが最初からあったのでは。東電には期待できず、当時の官邸や立地自治体の方で解明に取り組むべきだ」としている。 もっと読む。
California’s Last Nuclear Power Plant To Be Shut Down via National Public Radio
The Diablo Canyon Nuclear Power Plant will be shut down by 2025. The plan was announced today by the power utility operating the plant, along with labor and environmental groups. […] “Right out there, we’ve got tons of highly radioactive … Continue reading