福島終わってないのに… 規制委の東電「容認」に怒り via 朝日新聞

 「福島で未曽有の原発事故を起こした東京電力に再び原発を運転する資格はあるのか」――。東京電力柏崎刈羽原発新潟県)の再稼働審査で、原子力規制委員会は13日、条件付きで適格性を認めた。事故から6年半。原発の再稼働につながる判断に傍聴人や地元からは反対の声が上がった。

「私が思っていたことをだいたいカバーしてくれた」。午前11時22分、規制委の田中俊一委員長がこう述べ、東電に対して条件付きで適格性を認めることが決まった。委員長以外の4委員もいずれも了承した。

「福島の人をどう思っているのか」。定例会の終了後、傍聴席にいた女性が声を上げたが、田中委員長らはそのまま退室した。

(略)

規制委が入る都内のビル前では午前10時ごろから抗議行動が始まり、昼過ぎには約40人が参加。「原発反対!」と書かれたボードを手に、「柏崎刈羽の再稼働を許さないぞー」などとシュプレヒコールを上げた。

「再稼働阻止全国ネットワーク」のメンバーの木村雅英さん(69)は「審査の過程でも、免震重要棟の耐震性不足を隠していたことが明らかになっており、東電の体質は変わっていない。再稼働を認めることは、東電をはじめ電力会社の事故責任を不問にすると国がお墨付きを与えることになる」と訴えた。

また、立地する新潟県柏崎市で活動する脱原発グループの中心メンバー、竹内英子さん(48)は「2日前に原子力規制事務所を訪ね、審査書案とりまとめの見直しを求める要望を原子力規制委員長あてに出したばかりだ」と指摘。「地元で東電体質への不安がうずまいていることを、規制委はどう考えているのか」と憤った。(志村英司、多田晃子、渥美好司)

  ◇

《NPO「原子力資料情報室」の山口幸夫共同代表》 十分な審査とは到底思えない。東電の「経済性を優先させない」という言葉は、トラブル隠しの歴史を考えると非常に疑わしい。また、技術力に関する評価も甘い。いざという時に冷却装置が機能するのかなど、安全性を複数の機関でチェックするのが福島事故の教訓だったはずだが、なされていない。

This entry was posted in *日本語 and tagged , , , , , . Bookmark the permalink.

Leave a Reply