映画「大地を受け継ぐ」井上監督 福島の現実 伝えたい via中日新聞

 東日本大震災で被災した福島県の農家が原発事故を悲観して自死した父や耕作への思いを東京からの学生たちに語る映画「大地を受け継ぐ」の公開が金沢市のシネモンドで始まり、27日、初のドキュメンタリーに挑んだ井上淳一監督が舞台あいさつした。(鈴木弘)

 二年前に福島を舞台にした映画「あいときぼうのまち」の脚本を書いた井上監督は「見聞きする現実は自分の想像力がちっぽけだと思わされることばかり。なんとか福島の現実を映画で表現できないかと思っていたとき(主人公の)樽川さんと出会った」と説明。

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 福島での先行上映でサイン会に並んだ観客一人一人から震災後の五年間の思いを打ち明けられたエピソードも紹介し「沈黙の向こう側に福島に暮らす人の数だけこういう声があることを想像してみてください」と呼び掛けた。

 井上監督は一九六五年、愛知県生まれ。早稲田大入学後、若松孝二監督に師事。脚本を手掛けた「退廃姉妹」は釜山国際映画祭の企画マーケットでグランプリを受賞。ほかの監督作品に「戦争と一人の女」(二〇一三年)など。

「。。。」

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