2022年までに原発廃止を決めたドイツ。この決定に大きな役割を果たした「緑の党」に所属する国会議員、シルビア・コッティングウールさんは、日本でもドイツ同様、脱原発は可能だと指摘する。
―事故からどんな教訓を得るべきか。
「技術力が高い日本のような国でも自国の原発の安全を保てなかった。原発のリスクは巨大で、すべての国はこれを深刻に受け止めなければならない。大規模な放射性物質の汚染を伴うような大事故が起こったら、どんな国であってもきちんとした対応はできないだろうと実感した」
―再生可能エネルギーの買い取り制度の意義は。
「再生可能エネルギーに対し、投資家が安心して投資できるようになる環境をこの法律がつくり出した。事業への投資は、市民や州政府などの地方自治体が主体だったが、最近では電力会社の投資も拡大している。ドイツでは、大規模集中型の電力供給から、小規模分散型へのシフトが起こっている。再生可能エネルギーの拡大は脱原発と結び付いたもので、脱原発はエネルギーシフトを実現するための条件だ」