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南相馬小高病院に危機 市長と対立、唯一の常勤医が退職届 via 毎日新聞

福島県南相馬市立小高病院が4月以降、診療できなくなる恐れが出てきた。唯一の常勤医、藤井宏二医師(64)が6日、今年度いっぱいでの退職を届け出たことで、このままでは法律上、診療が認められないためだ。藤井医師はIT機器を使った在宅医療に力を入れており、同病院の入院機能再開を目指す門馬和夫市長との意見対立が退職する理由だ。ともに地域医療の充実を目指す思いは変わらないものの、打開策は見えていない。【高橋隆輔】

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2014年、避難指示解除に備えて外来診療を再開。16年4月に藤井医師が着任し、同年7月に避難指示が解除された。

 ただ、本来の病院棟は震災の揺れで損傷し、現在はリハビリ施設を改修して診療している。小高区は人口減少が進み、病院の収支も悪化した。市は17年12月、入院機能のない診療所とする議案を市議会に提案した。

 しかし、当時市議だった門馬氏は、翌月の市長選に入院機能再開を公約して立候補を表明しており、門馬氏を支持する市議たちが議案に反対し、小差で否決された。門馬市長は初当選後、入院機能再開を目指し、18年8月に市立病院改革プラン策定委員会を設置して検討を重ねてきた。

 門馬市長が小高病院の入院機能再開を目指す理由は二つある。一つは、住民の帰還を促すため。もう一つは、原発事故で受けられる支援の違いから生じた市内の3地区(小高区、原町区、鹿島区)の間の住民のわだかまりを解消したいとの思いからだ。3地区は第1原発からの距離の違いによって、東電の賠償金額や高速道路無料化の対象となるかどうかなど、支援に違いが生じ、市政の課題になってきた。震災で小高区のみになくなった入院機能を取り戻すのは、門馬市長の重視する政策の一つだ。

 一方、藤井医師は17年5月から、通院が困難な患者がパソコンやタブレット端末を利用して自宅で診察を受けられる遠隔診療を始めた。看護師が患者宅を訪ね、モニター画面を通じて診察することで、患者の生活の様子が医師に伝わるようになったという。

 藤井医師は、入院機能の再開について「患者は誰も必要と言っていない。市長はほとんど現場に来ない」と反対してきた。小高区の住民らでつくる小高区地域協議会も先月、遠隔診療・在宅医療の充実を求める一方で「医師確保や財政上の課題がクリアできない限り、入院機能は必要ない」とする提言書を門馬市長に提出した。

 また、藤井医師は「入院機能があるかどうかで建物の規格がまったく違う。入院機能再開を目標とすれば、それが実現するまで施設の再建も進まない」とも指摘。自身が市立病院改革プラン策定委員会のメンバーに選出されていないことなど、議論の進め方にも不信感を募らせている。

 策定委が6日に門馬市長に答申した内容は、当面、小高病院は無床診療所として在宅医療を推進する▽将来的な入院機能の再開を認めるものの、周辺医療機関に影響を及ぼさずに医師や看護師を確保し、市の財政負担も縮小する――などと入院機能再開に高いハードルを課したが、藤井医師には受け入れられなかった。

 退職届の提出後、両者は直接の対話の場も持ったが、藤井医師の退職の意思は変わらない。小高病院事務課総務係の高野真至係長は「常勤医の確保は喫緊の課題だが、誰でもいいというわけにはいかない。藤井先生のような熱意のある医師をまた見つけるとなると、ハードルは相当高い」と表情を曇らせた。

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