1954年に米国が太平洋のビキニ環礁などで水爆実験を行った際、放射性物質「死の灰」で被ばくした漁船「第五福竜丸」(静岡県)以外の被ばく漁船の実相を追った記録映画「放射線を浴びたX年後2」(2015年、伊東英朗監督)が27~29日、八幡東区の北九州市環境ミュージアムで上映される。
愛媛県の民放、南海放送が番組を映画化した「放射線を浴びたX年後」(12年)の続編で、ドキュメンタリー作品を月例会方式で上映している東田シネマ(同区)が企画した。ビキニ水爆実験を巡っては今月9日、高知県などの元漁船員や遺族ら45人が、被ばくに関する調査結果を日本政府が長年開示しなかったため、米国への賠償請求機会を奪われたとして、慰謝料を求める国家賠償請求訴訟を高知地裁に起こした。
続編は、高知県室戸市出身で東京で広告代理店を経営する女性が「X年後」を見たのを機に、水爆実験後に36歳で亡くなった元漁師の父の死の真相調査に着手。ビキニ環礁付近で当時操業していた元漁船員や遺族約70人に聞き取りを重ね、新事実を掘り起こしていく。
上映は3日間とも、午後1時半、3時45分、6時から。大人前売り千円など。環境ミュージアム=093(663)6751。
全文はこちら。