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東日本大震災から5年~原発事故による被ばくで青少年の「甲状腺がん」は多発しているのか? via Health Press

(抜粋)

甲状腺がんの超音波スクリーニング検査が明かした被ばくの真実とは?

2015年秋、岡山大学大学院の津田敏秀教授(生命環境学・環境疫学)らの研究グループは、福島県が2011年10月から実施している甲状腺がん の超音波スクリーニング検査のデータを分析。論文を国際環境疫学会の医学雑誌『Epidemiology』(インターネット版)に発表した。

昨年10月8日、津田教授は、都内の日本外国特派員協会で記者会見し、次のように強く訴えた。

「2011年3月の東京電力福島第一原発事故による放射性物質の大量放出の影響によって、福島県の青少年の甲状腺がんが多発している。その発症率は全国平均のおよそ20~50倍に達する」

「1986年にソ連(現・ウクライナ)で起きたチェルノブイリ原発事故で4年以内に判明した14歳以下の甲状腺がんの多発と同様の現象が起きている。チェルノブイリと同じように被ばく5年目以降の多発は避けがたい。早急に対策を講じるべきだ」

福島県が行なってきた甲状腺がんの超音波スクリーニング検査(先行検査)は、事故当時18歳未満だった福島県民約38万5000人を対象に段階的 に実施された。このうち、2011~2013年度に検査を受けた30万476人の甲状腺がん発症率は100万人当たりおよそ3人だった。

この発症率を全国のほぼ同年齢の青少年の発症率と比較したところ、福島市と郡山市で約50倍、いわき市で約40倍、福島原発周辺地域で約20〜 30倍だった。さらに、この発症率を1975~2008年に国立がんセンタ−が調べた全国の年間発生率と比較しても、約12〜50倍の高率だった。

昨年8月31日、福島県の「県民健康調査」検討委員会は、事故当時18歳未満だった104人が甲状腺がんを発症していると発表したが、スクリーニング検査による精度の向上や治療が不要な過剰な陽性診断を理由に、発症と原発事故の因果関係を否定している。

これに対して、津田教授は「精度向上や過剰診断は2~3倍あるいは6~7倍程度なので、1桁の上昇しか説明できない。全国平均の12~50倍もの高い発症率は、統計学的な誤差の範囲をはるかに超えている」と国や福島県の主張を批判している。

(略)

昨年11月、国立がん研究センターが行なった疫学分析によれば、東京電力福島第一発電所の原発事故後と事故前の10年間の発症率を比較すると、18歳以下の男子で90倍、女子で50倍の甲状腺がんの発症またはその疑いが発生していたことが分かった。

2011年10月~2015年4月に実施した先行検査(1巡目の検査)の確定結果によると、30万476人のうち悪性またはその疑いがある人は113人、手術した人は99人(乳頭がん95人、低分化がん3人、良性結節1人)だった。

特に低分化がんは乳頭がんや濾胞がんよりも進行が早く、悪性度も高い。WHO分類で発生率0.8%の稀ながんのため、3人の発症率は平均値よりも約4倍もの高率になる。

また、2014年度から実施した本格検査(2巡目の検査)の第4回結果報告によると、15万3677人のうち悪性またはその疑いがある人は25人(男11人、女14人)。25人のうちの6人が乳頭がんで手術を受けた。

なお、23人は1巡目の先行検査で異常がないA1またはA2判定であったことから、この2~3年間で識別できるレベルのがんに進行したことになる。

一般的に甲状腺がんの罹患率は年齢差があり、成人に多く青少年に少ない。また、青少年の乳頭がんは、生命予後は良いが、成人よりもリンパ節転移や遠隔転移の頻度が高い。手術を受けた99人のうち72人(73%)がリンパ節に転移していた。

国際環境疫学会が健康影響についての解明を求める書簡を送付

2016年3月7日、毎日新聞の報道によれば、約60カ国の研究者が参加する国際環境疫学会(フランシン・レイデン会長)は、東京電力福島第一原発事故による健康影響についての解明を求める書簡を国と福島県に送った。

書簡は、津田教授の「甲状腺がん患者発生率は全国平均の12~50倍」と結論づけた論文に触れ、「論文には国内外から8通の批判が寄せられたが、津田氏は反論文を公表している。論文は従来の推定よりはるかにリスクが高いことを示唆する科学的証拠だ」と評価した。

全文は東日本大震災から5年~原発事故による被ばくで青少年の「甲状腺がん」は多発しているのか?

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