「子や孫を被曝から守りたい」と、「福島原発行動隊」(シニア決死隊)の有志が動き出した。“本丸”である福島原発での作業を待ちわびながら、除染につながる草刈り作業に汗を流したシニアたちの素顔に迫る。
◆若者が犠牲になる構図はまるで特攻隊
横山滋さん(67歳)も「孫2人(2歳と7か月の女の子)の世代に対して責任がある」という思いから参加。これまで神奈川県内の工業高校の教員をしていた。
「卒業生の多くが石川島播磨重工業、三菱重工、横須賀の核燃料加工工場などで働いている。僕がビックリしたのは、原発への派遣条件の中に『35歳以上で、子供をつくる予定のない人』とあること。何でかって聞いたら、放射線による人体への影響らしいんですよ」
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