小泉純一郎元首相(77)=写真、安江実撮影=が本紙のインタビューに応じ、安倍政権の原発政策を批判した上で、夏の参院選に関し「野党は原発ゼロを旗印にして、(改選一人区で)候補者を一本化すべきだ。そうすれば大きい影響を与え、面白い選挙になる。ばらばらにやっても自民党に勝てない」と語った。小泉氏は自民党の元国会議員で、自民党に脱原発を促しているが、原発政策の転換に踏み切らないため、野党側に結集を促した。
安倍政権が成長戦略と位置づける原発輸出に関しては「国内で再稼働できないから輸出に活路を見いだそうとしている。でも、トルコもベトナムもイギリスもだめ。原発政策は八方ふさがりだ」とした。
原発を再稼働させる問題については「経済産業省は原発について、安全だ、コストが安い、二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーだというが、この理屈は全部崩れている。しかも、危険な核のごみを出す。千年、万年、危険は続く。その処分場は一つもない」と語った。
さらに「安倍晋三首相が原発ゼロを決めたら自民党は反対しない。国民的な事業として自然エネルギー拡大に向かっていける。そういうチャンスを逃している」と話した。