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ビデオのテーマは、福島の原発事故。「故郷をもとめて~原発事故から7年、女子大生が視(み)た福島」というタイトルです。「故郷」は「いばしょ」と読ませます。
「フクシマがテレビのニュースから消えていく。何も終わっていないのに。なぜだろう」
制作は素朴な「なぜ」から始まりました。
「ならば、自分たちの目と耳で確かめよう」と。
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映像は語ります。
<原子力発電、賛成か、反対か。有益か、有害か。あってはならないのか、なくてはならないのか。その答えを一つ出すことは、さまざまな立場と肩書、そしてその土地への思いが複雑に交差している今、まだまだ時間のかかることである->
結論は、見る側に委ねます。
<さまざまな場所でさまざまな人が今も戦っていることを、私たちは忘れてはならない。そして私たちはこの番組をつくり、風化させないことで戦う人でありたい>
こんな結びのナレーションが、強く印象に残る作品でした。
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受講した後輩からは、こんな感想が寄せられました。
「まずは原発のリスクや知識を人ごととは思わずたくわえて、被害に遭ったらどうなるのだろうと、当事者の気持ちになって考えてみようと思います」
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