漁師の苦悩と本音を知って!原発事故後のドキュメンタリー映画 via 福島民友

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の新地町の漁業者を追ったドキュメンタリー映画「新地町の漁師たち」が1日、福島市のフォーラム福島で上映が始まった。県内での劇場公開は初めて。上映後、山田徹監督(33)や同市在住の詩人和合亮一さん(48)らによるトークショーも行われ、出演した同町の漁師小野春雄さん(65)は「漁師は海に出ることが生きがい。福島の漁師のこれまでの苦悩を知ってほしい」と呼び掛けた。

被災地の漁師の視点から「真の復興とは何か」を問う作品は、小野さんら被災地で生きる漁師たちの苦悩や悲しみ、そして希望を追った。昨年開催された第3回グリーンイメージ国際環境映像祭でグランプリを受賞している。

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撮影は試験操業が始まる前から行われていた。小野さんは「何回見ても震災当時を思い出し、涙が出る」と振り返り、「この映画には私たちの生の声があり、船乗りの本音がある」と訴えた。その上で小野さんは、試験操業ながら漁ができる喜びや仲間の漁師たちの思いを語り「今年からは競りも再開され、漁師たちの気持ちも変わった。福島の魚をたくさん食べてください」と呼び掛けた。和合さんは「人懐こい笑顔のシーンもあり、漁師さんたちのありのままの姿を捉えている。明るい場面が多くて楽しいところも、この映画の醍醐味(だいごみ)」と評価した。

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