県内の活断層 「直下型」に備えを 複数連動は想定せず、地震確率は「高い」 /滋賀 via 毎日新聞

熊本地震から間もなく50日。地震の発生は活断層が動いたことが原因とされる。県内にも大小さまざまな活断層があり、地震はいつどこでも起きる危険性がある。県や国が想定する県内の活断層の変動による地震被害の予測を確認し、防災を心がけたい。【北出昭】
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今回の熊本地震では「本震」並みの「前震」が発生し、余震が多く、長く続いている。複数の活断層が連動して動いたことが背景にあるが、こうしたことは県内の活断層では想定されていない。また、相次ぐ余震を恐れて、被災者が屋内退避を避けたり、被災対策の拠点となる公共施設が機能しなかったりするなどの課題もクローズアップされた。

 三日月大造知事は熊本地震後の定例記者会見で「直下に多くの断層を抱える県として対策を見直したい」と述べた。具体的に▽市町庁舎の耐震性の点検▽連続発生を想定した防災対策・計画になっているかの確認▽車中避難者の居場所確保▽スマートフォンなどを使った安否確認の取り方の検討−−などを挙げ、「隣接する断層が連動して動くことを想定した対策が必要」との認識を強調した。さらに、福井県内の原発が放射能漏れを起こした場合も想定し、「屋内退避の現実性には懐疑的だ。不安を国に伝え、退避計画や避難ルートの研究を促したい」とも話した。

 これらは内陸型の地震への備えだが、今後予想される海溝型地震の代表である南海トラフ地震の発生確率は10年以内で「20%程度」、30年以内では「70%程度」と桁違いに高く示されている。大地震は必ず起きるとの前提で、一刻も早く現実に即した地震対策が求められる。

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