無視できない“極めて不均一な”内部被ばく~細胞によって被ばく線量は大きく異なる! via Health Press

(抜粋)

政府は、外部被ばくも内部被ばくも影響は同等と考えられると取り決め、内部被ばくは問題となる線量にはならないとしています。これは、計算上のトリッ クを駆使したICRP(国際放射線防護委員会)の「吸収線量と総損傷数は同等で発がんリスクも同じ」という考え方に基づいてます。

しかし現実は、内部被ばくでは線量分布は極めて不均一であり、細胞によって被ばく線量は大きく異なります。まったく当たっていない細胞が多いのです。

臓器平均化した等価線量や全身化換算された実効線量では、実は限局して被ばくしている小細胞集団の影響は全く反映していないのです。

発がんは線量依存性があると考えれば、数少ない細胞でもたくさん被ばくした細胞ががん化してもまったく不思議ではないのです。ですから、甲状腺がんは内部被ばくそのものによるものですが、少ない甲状腺等価線量でも発がんが見られるのです。

また、熱量換算による被ばく線量で、人体の分子レベルの変化は説明できないし、内部被ばくの線量を外部被ばくと同様に1キログラム当たりのエネルギー値として評価するのは無意味なのです。

細胞周期を考慮すれば内部被ばくは無視できない

分裂している細胞は、細胞周期のどの時期にあるかによっても影響が大きく異なります。分裂準備期であるG2期と分裂期であるM期は放射線感受性が 高いのですが、内部被ばくのような連続的に被ばくを受ける場合には、確実にG2期とM期の細胞にも放射線が当たり強く影響されます。

低い線量だったら人間の身体には免疫力があり、回復力があるので人体に影響はないとする考え方もありますが、内部被ばくでは、連続的に照射されますので、細胞周期の問題を考慮すれば無視できなくなります。

(略)

汚染水に大量に含まれているトリチウムについて、「トリチウムはエネルギー(平均5.7キロエレクトロンボルト)が低いので問題はない」と政府は 弁明していますが、それでも人体の分子結合の1000倍以上のエネルギーです。ましてセシウム137だったら、662キロエレクトロンボルトという約10 万倍のエネルギーなのですが。こうしたことは不問にされています。

低線量の放射線の影響としては、バイスタンダー効果(照射された細胞の隣の細胞も損傷されることがある)や、ゲノムの不安定性(細胞およびその子 孫内の継続的、長期的突然変異の増加)とか、ミニサテライト突然変異(遺伝で受け継いだ生殖細胞系のDNAが変化する)が生じることもわかっています。

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