「脱原発」を訴える小泉純一郎元首相の動きが活発になってきた。社民党の吉田忠智党首と29日に会談、来月には記者会見も開く。脱原発を掲げる野党は人気にあやかろうと、小泉氏との接点を強調するが、原発維持の安倍政権は心中穏やかでない。
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吉田氏によると、小泉氏は「自分は初めは原発推進で来たが、原発事故が起き、勉強して考え直してみると、原発を続けることが無責任だとの思いに至った」と話した。「使用済み核燃料の処理など、原発に使っている無駄な金を新エネルギー開発に投入することこそ国民が望んでいる」とも述べた。その上で「政府が原発ゼロを政治決断すべきだ」と安倍政権に注文をつけたという。
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こうした小泉氏の「脱原発」発言は、国会審議などで政権への攻め手を見いだせない野党にとって、格好の材料に浮上した。脱原発を軸にした連携のみならず、新党への期待感までもちらつき、「小泉詣で」は引きも切らない。9月下旬に小泉氏と約4時間語り合った、みんなの党の渡辺喜美代表は28日、記者団に「前回はおごってもらったので、次は私がおごる」と再会を熱望した。
共産党の志位和夫委員長は17日の記者会見で「私たちとも接点がある」。生活の党の小沢一郎代表も28日、「本気で政治的運動として展開する気なら、話をすることがあるかもしれない」と語った。
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