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Daily Archives: 2020/03/11
声明:福島第一原発事故から9年~「オリンピック」で覆い隠してはならない被害の実態 via FoE Japan
「見えない化」される被害2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに続く東電福島第一原発事故から9年が経過しました。しかし、まだ事故は継続しています。広範囲におよぶ放射能汚染が生じ、自然のめぐみとともにあった人々の暮らしは大きな打撃を受けました。原発事故は多くのものを奪いました。生業、生きがい、コミュニティ、友人や隣人と過ごすかけがえのない時間、平穏な日常…。いわば、人が人として生きてきた基盤が失われてしまったのです。「原発はすべてものを奪った。俺らだって今も山には入れない。家にはやっぱり子ども達がいてよ、子ども達と一緒に山に行ってよ、そんで山の物を採ったりよ、いろいろ教えたりそれが当たり前だったから。そんな事、いまは何にもできないから」。飯舘村の元酪農家で、今はそばの栽培に取り組む長谷川健一さんはこう語ります。一方で、「復興」「オリンピック」のかけ声のもとに、放射能汚染や被害の実態が「見えない化」され、健康被害や不安を口にできない空気が醸成されています。「福島は今、オリンピックが最大限に利用され、未だに続く事故の被害や避難者が抱える問題を、うまく可視化できなくしようとしています」と三春町に住む武藤類子さんは指摘します。 避難指示解除と聖火リレー避難指示はどんどん解除されています。3月4日には帰還困難区域の常磐線双葉駅(双葉町)の周辺、5日には大野駅(大熊町)の周辺、10日には、夜ノ森駅(富岡町)の周辺の避難指示が解除されました。3月15日には常磐線が開通し、3月末には聖火リレーが今回解除された地域を通過します。福島県の調査によれば、聖火リレーのコース上や沿道で、毎時0.46マイクロシーベルト(郡山市)、0.77マイクロシーベルト(飯舘村)など、除染基準である毎時0.23マイクロシーベルトをはるかに上回る放射線量が観測されています。また、「ちくりん舎」および「ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」が、聖火リレー・コースおよびその周辺69か所で行った調査によると、全調査地点中62%で、毎時0.23マイクロシーベルトを上回り、7か所で100万Bq/m2を超える高い土壌汚染を示す地点がありました。これらの地域はすでに避難指示が解除され、人が居住している場所でもあります。あまりに被ばく防護が軽視されているのではないでしょうか。 「これが本当の“復興”?」相次いで避難指示が解除されても、帰還はなかなか進みません。旧避難指示区域の居住率は3割以下にとどまります(復興関連事業の企業関係者、廃炉・除染関係の作業員などを含む)。若い世代が帰還せず、高齢者の1~2人世帯が点在する地域が多い状況です。「近所では次々に家が取り壊されている。もともとのコミュニティの形は跡形もない。これが本当に“復興”なのか」と富岡町に帰還した91歳の男性は語ります。それにもかかわらず、避難者向けの住宅提供などの支援は相次いで打ち切られています。2020年3月には、双葉町と大熊町を除く帰還困難区域からの避難者に対する住宅の無償提供が終了します。対象となる2,274世帯のうち、211世帯については4月以降の住宅確保の見通しはたっていません。福島県が事故当時18歳以下だった人たちに対して定期的におこなう甲状腺検査では、甲状腺がんまたは疑いと診断された人の数は237人、うち手術してがんと確定したのは186人にのぼっています(2020年2月13日までの公表資料による)。しかし、多くのもれがあることがわかっており、甲状腺がんの数や症例は、必ずしもあきらかではありません。福島県が設置した委員会は、一巡目二巡目の検査の結果について「罹患統計などから推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多い」とした上で「事故の影響は考えづらい」などとしています。甲状腺がんが多く見出されている理由として、一部の専門家たちは「過剰診断論」を唱えていますが、手術を行った医師は、多くの患者にリンパ節転移や周辺組織への広がりがみられたとし、いずれも手術が必要な症例であったと述べています。 汚染土の再利用と汚染水の海洋放出除染で発生した汚染土もまた、「見えない化」されようとしています。環境省は1,400万m3とされている汚染土を公共事業や農地造成に「再利用」する方針を打ち出しました。環境省はこの4月から再利用のための施行規則を運用しようといています。しかし、情報公開や住民への説明が十分行われるのか定かではありません。各地で住民たちが反対しています。福島県二本松市の農道でおこなわれるはずだった実証事業は、住民の猛反対で中止されました。環境省は、南相馬市小高区の常磐自動車道の4車線化の盛り土に汚染土を使う実証事業を計画していますが、地元行政区の区長たちが全員反対している状況です。福島第一原発のサイトでは、多核種除去装置(ALPS)で処理した汚染水が増え続けています。タンクはすでに960基で、貯蔵されている処理水は116万m3以上となりました。 これに関しては、大型タンクによる陸上保管やモルタル固化による保管、敷地の拡張などが提案されていたのにもかかわらず、汚染水の取り扱いについて検討を行っていた政府の委員会は、そうした提案を十分検討しないまま、海洋などへの放出が現実的な選択肢だとする報告書をまとめました。 被害者を中心に据えた復興へ現在、除染やインフラ、ニーズが定かではないスポーツ施設や道路などに多額の予算がふりわけられています。一方で、避難者への住宅提供などの支援は打ち切られ、除染以外の被ばく対策はほとんど行われておらず、保養も民間団体が細々と行っているにすぎません。「復興」の名のもとに、避難者「数」を減らし、被ばく影響を否定することによって、原発事故被害者はむしろ追いつめられています。私たちは、日本政府に対して、現在の被害を直視し、原発事故被害者全員への完全な賠償と、被害者の生活再建と尊厳を取り戻す真の復興のための政策を実施することを求めます。私たちはまた、世界中の人たちと手をとりあって、原発事故の惨禍を二度と繰り返さないために、被害者とともに立ち、原発も核もない平和な世界に向けて、歩みを進めたいと思います。以 上国際環境NGO FoE Japan〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9TEL: 03-6909-5983 / FAX: 03-6909-5986 原文とビデオ
The Half lives of the abandoned via Beyond Nuclear International
By Cindy Folkers “Whatever I do, all pleasure has disappeared from my life…we are living with a narrow range of activities.” Akemi Shima was a resident of Date (duh-tay) City when the reactors at Fukushima exploded, spewing radioactive particles into … Continue reading
The Price of Staying: Evacuation was not mandatory for these now suffering Fukushima victims via Beyond Nuclear International
By Akemi Shima […] “Eight years after the construction of our house, on March 11, 2011 the accident of the power plant occurred, and our family life was turned upside down. My husband and I were 42 years old, my son was in … Continue reading
Statement on 9th Anniversary of Fukushima Daiichi Nuclear Disaster: Don’t Let the Olympics Obscure the True Impacts via FoE Japan
Nine years have passed since the Great East Japan Earthquake and tsunami struck the Tohoku region on March 11, 2011, and the ensuing accident at the TEPCO Daiichi nuclear power plant. The impacts of this nuclear accident continue to this … Continue reading
RSF urges Japan to stop pressuring the media on Fukushima-related topics via RSF Reporters Without Borders
[…] On Wednesday, March 11th, Japan will commemorate the 9th anniversary of the Fukushima Daiichi nuclear plant accident, the worst atomic disaster after Chernobyl, caused by a tsunami and collectively resulting in 18,500 dead and missing, 160,000 evacuees and a continuous … Continue reading
Why is the UAE, where solar energy is abundant, about to open four nuclear reactors? via The Conversation
The United Arab Emirates (UAE) is building the world’s largest concentrated solar power plant, capable of generating 700 megawatts. During daylight, solar power will provide cheap electricity, and at night the UAE will use stored solar heat to generate electricity. But at the … Continue reading
福島20代女性の叫び「私の甲状腺がんの原因が知りたい」via 女性自身
「私が甲状腺がんになったのは、“被ばく”の影響ではないと言われています。甲状腺がんは遺伝性のものが多いといわれますが、家族には甲状腺がんにかかった者はおりません」 そう思いを明かすのは、福島県郡山市出身で、現在は都内で暮らす佐藤彩香さん(仮名・24)。 11年3月11日に起きた福島第一原発事故。あれから9年。時間がたてばたつほど、佐藤さんの疑念は膨らむ。 「専門家が集まって、甲状腺検査について議論する福島県の“検討委員会”というものがあります。19年6月に、事故前より数十倍多く見つかっていることを認めながらも、〈現時点において甲状腺がんと放射線被ばくの関連は認められない〉と発表しました。検査も縮小の方向に向かっています。がんがこんなに多く見つかっているのは、何の影響なのか、うやむやにしないでほしい」 (略) 現在4巡目の検査を実施中だが、これまでに合計237人(悪性ないし悪性疑い含む)の甲状腺がんが見つかっている。(うち手術済みは187人で1人が良性) 佐藤さんは、福島第一原発が爆発した3月12日を、こうふりかえる。 「事故当時は中学3年生でした。あの地震で祖母の自宅が全壊して、近くの空き家に引っ越すことになったので、私も外で作業を手伝っていたんです。雨にも打たれてしまいました。その日以降も、給水車に並んだり進学する高校の制服を取りに行ったり。それで被ばくしてしまったんじゃないかと」 「県の甲状腺検査を初めて受けたのは、高校2年生のとき。特に問題のないA1判定でした。大学1年生の5月に検査を受けたときは、5ミリ程度の結節が見つかってB判定に。そのあと、二次検査を受けて、がんの告知を受けたのは半年たった11月頃でした」 検査を受けた福島県立医大の医師から、こう説明された。 「あなたの腫瘍は、気管に近いところにある。腫瘍が大きくなって気管にくっついたら、全身にがん細胞がまわってしまうリスクがある。早めに手術したほうがいい」 告知の時点で、腫瘍は8ミリ。5月に検査したときより3ミリ大きくなっていたという。 「気になってチェルノブイリ原発事故のことを調べたら、被ばくの影響で甲状腺がんになると、腫瘍が大きくなるスピードが早いと」 佐藤さんの場合は、告知を受けた半年後に、都内の専門病院で手術を受け、いまは元気だ。 小児甲状腺がんの患者をサポートする「あじさいの会」の代表で、原発事故のあと甲状腺検査も行なっている内科医の牛山元美氏は、福島県の検討委員会の論調に異を唱える。 「検討委員会は、被ばくの影響ではないという理由のひとつに、〈チェルノブイリでは事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが増えたが、福島は10代に多い〉ことを根拠に挙げています。そう結論付けるなら正確な統計データが必須ですが、県は甲状腺がん患者の人数すら正確に把握しようとしていない。実際、私が相談を受けている患者さんの中には、少なくとも事故当時4歳だった方が2人いますが、発表されている人数には入っていません。これは県もわかっています」 さらに、福島県立医大の医師で、小児甲状腺がんの手術のほとんどを行なっている鈴木眞一氏も、2月3日に開催された国際シンポジウムの講演で、県の発表より19例も多い症例数を発表している。 つまり、少なくとも県発表の237人(悪性ないし悪性疑い)より患者数は19人多いということになる。 このように患者が増えていることについて、専門家の間では、「もっと年をとってから見つかるがんを、検査することで先に見つけてしまう“スクリーニング効果”だ」とか「一生ほうっておいても害がないがんを見つけて不要な手術する“過剰診断”だ」という声もある。 しかし、福島県で子どもの被ばく回避の権利の確認を求める“脱被ばく子ども裁判”の弁護士、井戸謙一氏は、「スクリーニング効果や過剰診断では説明がつかない」と反論する。 「2月14日に行なわれた裁判で、約180例の小児甲状腺がんの摘出手術を執刀した鈴木眞一氏が証言台に立ち、〈放射線の影響ではなく、検査したから見つかるスクリーニング効果だ〉と証言しました。しかし一方で、〈これまで行なった手術は適切で“過剰診断”ではない〉とも」 検査したからがんが見つかったが、そのがんは、ほうっておくと問題があるので手術は適切だと、執刀医師自らが、矛盾した証言を残しているのだ。 (略) 担当の県民健康調査課に問い合わせると、「新コロナウィルスの対応で忙しく、しばらくの間コメントできない」との返答だった。 佐藤さんは、最後にこう述べた。 「とにかく、がんの原因がなんなのか知りたい。国策として原発を進めてきた責任があるのですから、政府が本気で調査して世界にもデータを公開していく必要があると思います」 まずは、正確な患者数を把握できる体制づくりが必要だろう。 (取材・文:和田珠輝) 全文は福島20代女性の叫び「私の甲状腺がんの原因が知りたい」