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調査(16年10月~17年9月)は県内137の介護事業所などを対象に実施。離職率16.4%は全国より0.2ポイント高かった。離職者のうち採用後1年未満が37%、1年以上3年未満が26%、3年以上が37%。
離職の理由は「職場の人間関係に問題があった」が19.6%で最多。「自分の将来の見込みが立たなかった」が18.6%と続いた。訪問介護員が所属する事業所の約9割が「職員不足」と感じている。
厚生労働省の推計では、団塊の世代が75歳以上となる25年度の本県の介護職員の充足率は全国で最も低い74.1%となるなど見通しは厳しい。
本県では原発事故による避難指示の影響が介護の人材不足に拍車を掛けており、国や県は本年度、新たな対策に乗り出している。
県外から相双地域の施設に就職する場合、就職準備金の貸し付け上限額を昨年度の30万円から20万円増額。避難指示解除地域で再開の施設に応援職員を派遣する際の経費も補助している。高齢者の介護予防の取り組みや中学、高校生の職場体験、介護職員のスキルアップ支援など人材確保策を展開している。
県は「健康で元気な高齢者を増やして介護ニーズを抑え、継続的な施策で担い手を増やしていきたい」(社会福祉課)としている。
支持に基づいた避難でさえ、なにか県民に負担をかける要因、という意味合いがうかがえる。徹底的に避難を支えなかったのがさまざまな悪絵一興を及ぼした、と考えることもできるはずなのに。