青木フルーツホールディングスが調達・販売でタイに着目する背景には、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う風評の影響が小さい同国への期待がある。青木信博会長兼社長は「タイは日本の果物への憧れが強く、福島産品を含めて積極的に購入してくれる」と語る。
2015年5月に福島など3県を対象とした食品の輸入規制を解除したタイは16年度には福島県産の農産物を輸入する国・地域で1位となった。モモ、ナシなどが人気で、17年は日本から輸入しているモモの約95%が福島県産品となった。県も「風評が少なく、親日的な同国は農産品の市場として魅力的」(県産品振興戦略課)とみる。同HDはタイの果実を使った国内商品の開発と、福島産を含めた日本のフルーツを原料にした現地でのジュース販売は相乗効果が高いと判断。
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