汚染牧草 搬入に抗議 via Yomiuri online

◆浪江町長が宮城・白石市に

 浪江町の馬場有町長は20日、宮城県白石市に抗議した。 市が10~11月、町に連絡しないまま東京電力福島第一原発事故の放射性物質で汚染された大量の牧草を約1400万円の公費をかけて町内の牧場に運び込ん でいたためで、馬場町長は「他自治体からの廃棄物搬入や町民の帰還意欲低下につながりかねない」と反発。県も中止させるよう国に申し入れた。

 汚染牧草は同市の各農家に保管されていた全量の約1000ロー ル。一つ300~500キロで10月29日~11月14日に運び込まれた。放射性物質濃度は1キロ・グラムあたり8000ベクレル以下で焼却できるが住民 の反対などで実現していない。搬入先は、原発事故で出荷できなくなった牛など約330頭を飼う同町などの「希望の牧場・ふくしま」で、牧場側が提供を求め ていた。

 馬場町長は20日、同市役所で佐々木徹副市長に対し、「福島へ の風評被害につながる。事前連絡がなく信義にも反する」と抗議。佐々木副市長は「動物愛護の観点から運んだだけ」と正当性を主張した。宮城県は18日、同 市など市町村に対し、福島に搬出しないよう要請文を出しているという。

(略)

宮城県によると、7月末時点で汚染牧草は同県内25市町村に計約1万 8000トン保管されている。福島県の伊藤純一畜産課長は「白石市が悪い前例となるのが一番心配だ」と語る。町産業・賠償対策課の担当者も「他の自治体か ら持ち込む動きが拡大するかもしれない」と懸念していた。

 汚染牧草は現在、福島にも約1万4000トンが保管されている という。県幹部の1人は「汚染されたものを他の自治体へ運び出す感覚は理解できない」とあきれ顔。避難中の町民は困惑しており、福島市伏拝に避難する桑原 正敏さん(72)は「ただでさえ除染が進んでいない町内に、汚染されたものがさらに蓄積されるのは不安だ」と話していた。

全文は汚染牧草 搬入に抗議

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