〔アングル〕原発重しの電力株、低依存の中国とゼロの沖縄は震災前レベル回復 via Reuters

[東京 29日 ロイター] – 電力株の急伸ぶりが目立っているが、全体の株価水準としては4年前にようやく戻った程度だ。15年前の水準を回復した日経平均に比べ、出遅れ感は依然強 い。業績回復や指数採用などの買い材料はあるものの、投資家が懸念するのはやはり原発。原発依存度が低い中国電力 とゼロの沖縄電力 の2社だけが、東日本大震災前の水準を回復している。

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また、電力10社が発表した前年度の決算は、関西電力 、九州電力 を除く8社が営業黒字を確保。14年度は全ての原発が停止したにもかかわらず、原油安を背景とした燃料コストの低下や、値上げ効果が寄与した。

「電力セクターは出遅れ感があったほか、九電の川内原発に対する原子力規制委員会の許認可の動きから、再稼働が現実味を帯びてきたとの期待感も追い風となっている」(銀行系証券アナリスト)という。

しかし、株価水準を詳細にみると、だいぶ様子は違う。2011年3月11日終値と比べた足元の株価の水準は北電、九 電、関電が6─7割程度。福島第一原発の事故を起こした東電は3割程度の水準にとどまる。日経平均が15年1カ月ぶりの高値を付けるなか、4年前の株価水 準に回復できない電力株の姿は、まさに出遅れ株の象徴といえる。

<予測しにくい今後の姿>

投資家が懸念するリスクは何か──。実は、震災前の株価水準を回復した電力株が2社ある。中国電力と沖縄電力だ。中国が6年ぶり、沖縄が5年ぶりの水準と、日経平均には及ばないが、長期的な相対パフォーマンスは抜きん出ている。

各社の発電電力量(他社からの受電分を含む)に占める原発の割合をみると、2010年度実績で北電、関電が44%。九電が39%となっているのに対し、中国電は3%、沖縄電はゼロ。過去の原発依存度が、各社の株価形成に影響を及ぼしている側面は否めない。

全文は〔アングル〕原発重しの電力株、低依存の中国とゼロの沖縄は震災前レベル回復

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