[…]今年1月29日。
Jヴィレッジの復興・再整備に向け、福島県が初めて具体的な計画を打ち出した。
「ここが復興しないと、福島の明るい未来はない。最後はそんな強い気持ちがみんなを一つにした」
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県は、ナショナルトレーニングセンターとしてのJヴィレッジ再生を福島復興のシンボルと位置づける。立場が異なる関係者を集め、議論の音頭をとった。福島第一原発の事故対応で施設を借りる東京電力は、「元に戻すこと以上のお金は出せない」と何度も主張した。
サッカー関係者や地域住民の気持ちにどう寄り添うか。日本サッカー協会や地元の楢葉、広野町は、それらを財政面より最優先に考えた。
会議は14年5月から7度を数え、「福島の復興のために」を合言葉に、一つの道筋がまとまった。
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新施設が20年東京五輪に出るサッカー日本代表の合宿地になれば、全国に復活をアピールできる――計画はそんな期待をする。ただ、再開後にどれだけ利用されるかの見通しは楽観できない。
「五輪代表が使えば、一時的なインパクトはある。でも、全国の親たちが抵抗なく子どもを練習させられるまでには時間がかかるだろう」
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