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根拠ある原発政策を 福島避難者ら事故懸念 via 中日新聞

◆「浜松も同じ状況に」

 「(避難の経験などから)重視するのは経済政策だが、原発も考える」と話すのは、浜松市の食品メーカーで働く秋山真一さん(48)=中区。福島事故のとき、妻や小学六年の双子の息子ら五人で福島県いわき市に暮らしていた。放射能への不安から、約半年後、故郷の浜松へ自主避難してきた。

原発は、再稼働を進めるのか、将来的に「ゼロ」を目指すのか。今回の衆院選で争点の一つだ。二〇一一年三月の福島第一原発事故で被害が広範に及ぶことは明白となり、立地自治体だけの問題にとどまらない。「被災者になるとは思っていなかった」「明日はわが身」。福島県からの避難者らの訴えは、原発政策に関心を持つことの重要さを有権者に投げ掛ける。

(略)

不安なのは、今後三十年以内に70%の確率で起きるとされる南海トラフ巨大地震。浜松市から四十キロほどの場所に中部電力浜岡原発(御前崎市)が立つ。「浜岡で大事故が起きれば、浜松もいわきと同じ状況になりうる」と感じる。

 いわき市の沿岸部は福島第一原発から南へ約三十~七十キロ圏。津波などで四百六十七人が犠牲になった。原発周辺町村向けの仮設住宅約三千三百戸が建ち、復興公営住宅の建設も進む。避難者約二万一千人や廃炉作業員が居住し、急に人口が増えたことで道路は混雑した。避難者に不満を持つ市民もいる。

 秋山さんは、再稼働を推し進める政党に対して「事故は必ず起きると伝えるべきだ」と思う。原発ゼロを唱える野党へも「具体的な工程を示してほしい」と注文する。根拠のある主張かを見極めながら、一票を投じる考えだ。

 福島事故後に飯舘村を訪ねた「浜岡原発を考える袋井の会」事務局長の竹野昇さん(70)=袋井市砂本町=は「無人の町並みが印象的だった。明日はわが身」と危機感を募らせる。第一原発から北西へ三十三キロの長泥地区は、いまだに放射線量の高い「帰還困難区域」で、村内で小中学校は再開できていない。

 袋井市を含む県内の三十一キロ圏には約八十四万人が住む。「(巨大地震で)東西を結ぶ大動脈の東名、新東名も使えなくなり、混乱して避難できない可能性がある。核のごみ(高レベル放射性廃棄物)の最終処分場所も決まっていない」と再稼働に反対だ。

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