広島や長崎の原爆の被爆者の子どもについて調査を行ったところ、62年後に健康被害を示すものはなかったと報告されている。
被爆者7万人超の子を調査
広島市の放射線影響研究所の研究グループが、ランセット・オンコロジー誌2015年10月号で報告した。研究グループによると、人が放射線を浴びたことでどの程度の遺伝的影響があるかは、明確な報告はなかったという。
妊娠前に大量の放射線を浴びた人の子どもが成長してからの死亡率を調査したものもないようだ。
研究グループは62年間の経過観察を行い、原爆生存者の子どもの死亡率を調べている。
約7万5000人の、広島と長崎の原爆生存者の子どもについて調査した。
1946年から1984年に生まれた人を対象に、2009年12月31日まで経過を追い、がんとがん以外の原因での死亡について調べた。
原爆の影響は見えず
経過観察を行った結果、5183人が病気により死亡した。
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結論として、広島・長崎の原爆の被爆者の子どもについては、62年後に有害な健康被害を示すものはなかったとまとめている。放射線の影響については、研究を進める方針という。
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