福島第一原発集団訴訟 原告弁護団が控訴へ via NHK News Web

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、福島県で暮らす住民などおよそ3800人が起こした集団訴訟で、原告の弁護団は国と東京電力の責任を認めた福島地方裁判所の判決について「一定の評価はできるが賠償額などの面で判決は不十分だ」などとして控訴する方針を決めました。

この裁判は、原発事故のあとも福島県内の自宅で暮らし続ける住民や、避難した住民などおよそ3800人が、生活の基盤が損なわれ精神的な苦痛を受けたとして、国と東京電力を相手取って慰謝料などを求めたもので、今月10日、福島地方裁判所は、国と東京電力の責任を認め、総額4億9000万円余りの賠償を原告のうちおよそ2900人に支払うよう命じました。

この判決について原告の弁護団は、「国と東京電力の責任を認め一定の評価はできるが、賠償額などが不十分だ」として、原告全員で仙台高等裁判所に控訴する方針を決めました。

福島県西部の会津地方などの原告に賠償が認められなかったことや、賠償が認められた原告でもその水準が低かったこと、さらに放射線量を事故前の状態に戻す訴えが認められなかったことなどを不服としているということです。

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