最大の原発防災計画は「廃炉計画」 – 拡散予測が証明したもの – via Blogos

原子力規制委員会は24日、東京電力福島第1原発のような事故が全国の16原発で起きた場合の放射性物質の拡散予測を公表した。

原発事故から1年半以上が経過し、グリーンピースが全原発におけるシビアアクシデント時の放射性物質拡散予測公表を求めてからも約1年が経過するなど、遅すぎる感は否めない。再稼働議論への影響を考えて、恣意的に拡散予測を公表してこなかったのだろう。

実際、このような拡散予測も防災計画もなしに、大飯原発は再稼働されている。

(中略)

しかも、30キロ圏内に含まれるほとんどの自治体は電力会社との安全協定すら結べていない。そのような自治体は、原発の稼働について意見を言えない にも関わらず、事故時の防災計画の策定だけは義務付けられるという不平等さを抱えることになる。しかし電力会社は安全協定を拡大することに後ろ向きだ。

このようなことを考えれば、今回の放射線拡散予測から私たちが気づくべきは、「原発防災」の限界であって、「どうやって実効性が疑わしい防災計画を作るか」ではない。

最大の原発防災計画は廃炉計画

「原発の防災計画の策定に頭を悩ませている」という記事を見ると、その自治体担当者への同情とともに違和感を覚える。それは、原発防災計画が地震や津波などの自然災害への防災計画とは根本的に異なるというところから来ているのだろう。

原発事故は「人災」だということを忘れてはいないだろうか。「自然災害」と違って「人災」は、そもそも原因を人の力で取り除くことができる。原発をやめるという選択だ。

現実的かつ効果的な原発防災計画は、「廃炉計画」に基づくものでしかない。廃炉計画を策定し、その作業期間中に万が一の事故があったときの防災計画を策定するという方法だ。

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