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【子ども脱被ばく裁判】責任放棄した国・自治体への怒り語った母親。国の弁護士は「全て合理的だった」via 民の声新聞

福島県内の子どもたちが安全な地域で教育を受ける権利の確認を求め、原発の爆発事故後、国や福島県などの無策によって無用な被曝を強いられたことへの損害賠償を求める「子ども脱被ばく裁判」の第14回口頭弁論が25日午後、福島県福島市の福島地裁203号法廷(遠藤東路裁判長)で開かれた。

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県外避難を考え、複数の関西の自治体に電話で問い合わせたが、答えはいずれも「避難指示区域でない方には住宅を無償で貸す事は出来ません」だった。避難指示区域外からの避難者であっても公営住宅に入居出来るとの国の方針はしかし、現場の自治体職員には届いていなかった。安定ヨウ素剤は福島県立医科大学内では配られたが、一般県民に服用指示は出されなかった。学校からは空間線量の測定を断られた。「放射線防護の観点からすれば、全てが誤った対応だった」。
ようやく予約できた高速バスで、3月18日から数日間だけ東京都内に滞在した。重苦しい空気に包まれた車内。東京に着くと誰ともなく拍手が起きた。必死の想いでたどり着いた東京で抱いた違和感。「政治を動かしている人たちは、恐怖にかられ究極の選択を迫られている福島を見ているのだろうか」。湧き上がってくるのは怒りばかりだった。
「国民に判断材料となる情報を提供せず避難の判断を国民個人に丸投げしたことは、国民の生命・身体の安全を預かる責任を放棄したと言わざるを得ません」と強い口調で訴えた女性。「子どもの健康と命を第一に考えた適正な判断を望みます」と裁判所に訴えた。

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際立ったのは、国の主張を陳述した女性弁護士。原告側弁護団長の井戸謙一弁護士は閉廷後「想定通りの内容だった」と振り返ったが、傍聴者がこの訴訟で国側の主張を直接、耳にするのは初めての機会だっただけに、国の原発事故後の対応を「全て合理的」とする主張に傍聴席は何度もざわついた。
特に低線量被曝による健康影響に関して「国際的にコンセンサスを得られている科学的知見に基づいて判断されるべき事柄であり、そのような点からすると、放射線に被曝すれば線量の多寡にかかわらずすべからく健康に悪影響が生じるとの考え方は現在の国際的なコンセンサスにそぐわない考え方となります」というくだりでは、傍聴者から「えー」、「嘘だ」との大きな声があがった。
3月16日に言い渡された「東京訴訟」の地裁判決では、「放射線の被曝線量と健康影響との間には、しきい値が無い」とする「LNTモデル」を採用。[…]
国の不作為に関する原告の訴えに対しても「『無用な被曝をさせられた』と言うばかりで、いかなる時点における、いかなる公務員が、いかなる法令に基づく、いかなる職務義務に違反したと主張しているのか判然としない点が多く、請求の原因を欠いてると言わざるを得ない。主張自体が失当だ」と反論。SPEEDIの情報などが隠匿されたと主張している点も「風向きや風速などで毎時の予測結果は異なり、原告の言う『避難すべき方向』は特定されない。次々に異なる方向への避難情報がもたらされる事で、かえって住民の避難に混乱が生じたであろう」と一蹴。子どもたちに安定ヨウ素剤を服用させなかった事については「安定ヨウ素剤の服用よりも実効性が見込める避難を優先し、可能な限り適切な措置を講じようとした原子力災害対策本部長などの判断は不合理なものでは無かった」と述べた。

【「子どもは〝炭鉱のカナリア〟じゃない」】
原告側代理人の井戸弁護士は、更新弁論で「放射性微粒子による内部被曝の影響に関する研究は始まったばかり。今でも福島第一原発から放射性物質が放出され続けている。その中には、不溶性の放射性微粒子が含まれている可能性は十分にある。土壌に沈着している不溶性放射性微粒子が車などで巻き上げられ、大気中に再浮遊し、子どもたちが吸い込む危険がある。提出した河野益近氏、郷地秀夫氏の意見書をぜひ熟読して欲しい」と求めた。

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柳原敏夫弁護士は「山下俊一発言問題」と「甲状腺検査の経過観察問題」について陳述。長崎大学の山下俊一氏が福島に出向いた理由は「福島県内の妊婦や子どもを避難させた方が良いのではないかという声を封じ込めるため」と指摘。福島県立医科大学の理事長から「福島医科大学がパニックだ。すぐに来て欲しい」と要請され、自衛隊のヘリで長崎から福島入りし、〝安全講演会〟を繰り広げていく様子が生々しく語られた(詳細は準備書面5を参照)

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開廷前に福島市市民会館で行われた学習会では、「初期被曝の衝撃」の著者である京都精華大学名誉教授の山田國廣さんが講演。 […]

山田さんは「甲状腺ガン患者がどれくらい被曝したのか、というような被曝データを基に健康影響とつなげている議論がほとんどない」と指摘。初期被曝はもちろん「現在も原発事故前よりも空間線量は高い」として「微量とはいえ、福島で暮らすという事は初期被曝に今後も足されていく。許容値の問題になっているが、少ないけれどもプラスされてDNAが損傷される。空間線量が低いから大丈夫、では無い。福島で暮らす以上、安全だと思いたい気持ちは分かる。でも、自分たちがどれだけ被曝したのかをきちん把握して、子どもたちの健康ケアをしていく必要があると思う。真実を知って、それでも安全だと言うのは仕方ない」と語った。「飯舘村みたいに村内で学校を再開して来るまで子どもたちを通わせるなんて馬鹿げている」。

 

 

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