廃炉担う人材育て 福島の高専、放射線・ロボ授業 via 日本経済新聞

福島県いわき市の福島工業高専が、事故を起こした東京電力福島第1原発の廃炉作業を担う人材の育成に力を入れている。放射線の知識やロボット技術を授業で教えるほか、原発のインターンシップ(就業体験)も実施する。中村隆行校長は「40年かかるとされる廃炉作業は1世代では終わらない。長期的に技術者を確保していく必要がある」と話している。

機械工学や電気工学のほか、廃炉関連の授業「廃炉創造学修プログラム」を設けた。学生は原子力発電の基礎や放射性物質が付着した土壌の除染や放射線測定について学ぶ。放射線量が極めて高い原子炉内の状況を調査するロボットの技術開発にも取り組み、昨年12月には福島第1原発の廃炉現場での作業を模したロボットコンテストに参加した。

インターンシップは福島第1原発やいわき市の原子力対策課で廃炉作業や住民対応の実務を体験する。授業は高専の教員のほか、廃炉作業の一線を担う日本原子力研究開発機構の研究者らが担当する。2016年度は300人近くの学生が同プログラムの授業を履修した。

学生数は約1100人で、ほぼ全員がいわき市を中心とした県内出身者だ。しかし、卒業後、地元に残る学生は少ない。15年度に卒業して就職したのは約90人で、このうち約3分の2が東京など県外の企業や団体に就職した。東電や原子力機構など廃炉作業に関わる企業などで働き、地元に残るのは就職者の1、2割にとどまるという。[…]

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