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<ふくしま作業員日誌・56歳男性>高線量の現場 まだ多くある 福島第1原発 via 東京新聞

2023年10月27日 12時00分 […] 春以降、現場の関係で被ばく線量が高くなって「これじゃあ、年度末の3月までもつかどうか…」と心配していたが、何とかなりそうだ。このままではみんな現場にいられなくなると、上の方に直談判してやり方が変わった。高線量の現場では遠隔やロボット作業など、現場に行かなくてできるように工夫されているけれど、作業によっては人がいかないとできない。  事故直後と違って、今は作業員の被ばく線量は、年間20ミリシーベルト未満で管理されていて、それを万が一でも超えないために、東電から作業を請け負う元請け企業は、8掛けの約16ミリシーベルトを上限としている。それに近づくと、俺らは現場を離れなくてはならなくなる。  高線量の現場では、1日の計画線量(被ばく上限)の設定が0.8や1ミリシーベルトだが、高いところでは2ミリシーベルトのときもあるという。さすがに事故直後のように3ミリシーベルトとか5ミリシーベルトなどはないけれど。そういう現場は人の入れ替わりが激しい。線量の低い現場と組み合わせて、どこの下請けも被ばく線量を記した名簿をにらみながら人繰りを工夫しているけど、技術や経験が必要な作業はどうしても特定の人に集中する。  核燃料取り出しのための原子炉建屋やその周辺の作業や調査とか、汚染水を扱う現場やがれきが残る場所など、高線量の現場はいくつもある。単身赴任で来ているから、家族の元に帰って一緒に暮らしたいという気持ちもあるけど、子どもたちも大きくなったし、まだ作業があるから、ここで頑張りたい。(聞き手・片山夏子)

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「飛散しない」自己判断でカッパ着ず、廃液が飛散して被ばく 福島第1原発汚染水浄化設備の事故報告書 via 東京新聞

 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の配管洗浄中に廃液が飛び散った事故で、東電と下請けの東芝エネルギーシステムズ(川崎市)は16日、原因の分析結果を発表した。入院した作業員2人は、過去の作業経験から廃液は飛散しないと考え、ルールで定められたかっぱを着用せず、被ばくにつながったと指摘した。 ◆作業優先し「予定外」「ルール逸脱」でも中止せず  両社によると、事故は10月25日に発生。配管の洗浄時間が長引き、高濃度の放射性物質を含む廃液の発生量を抑えようと、当初予定していなかった配管の弁を閉めて洗浄液の流れを抑えた。その結果、配管内の圧力が高まり、廃液をタンクに入れるホースが外れて飛散。タンク近くにいた2人にかかった。監視役の作業員もかっぱ着用を指示せず、予定外の作業員の配置換えや、ホースの敷設ルートの変更もあった。  現場に常駐が必要な作業班長も、作業に当たった3社のうち1社の班長がいなかった。東芝は、現場管理のルール逸脱を認識していたが、作業の実施を優先して中止しなかった。  東電の広報担当者は16日の記者会見で「ルールが守られていなかった。再発防止に努める」と話した。(小野沢健太、渡辺聖子) 【関連記事】福島第1原発、3回目の処理水海洋放出を始める 被ばく事故から8日、東京電力はまだ詳しい説明できず【関連記事】福島第1原発の被ばく事故 漏れた廃液は100ミリリットルではなく、数十倍の「数リットル」だった 原文

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福島第1原発、3回目の処理水海洋放出を始める 被ばく事故から8日、東京電力はまだ詳しい説明できず via 東京新聞

2023年11月2日 21時56分 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の汚染水を浄化処理した水の海洋放出で、東電は2日、3回目の放出を始めた。20日に完了する見通し。 同日午前10時21分にポンプを起動して放出を開始。期間中に処理水約7800トンを放出する。本年度は4回に分けて計約3万1200トンを流す計画だ。 東電によると、風評被害を巡る賠償では10月26日時点で賠償請求書の発送依頼が約510件あり、実際に十数件の請求があった。東電は賠償済みの件数や金額を明らかにしていないが、主な賠償先は日本産水産物の輸入を停止している中国向けにホタテやナマコを輸出していた水産業者という。 […] ◆「事故が起きた作業と海洋放出は作業内容が違う」と主張  3回目の処理水の海洋放出は、汚染水を浄化するALPSで起きた作業員の被ばく事故から8日後に始まった。汚染水処理の根幹となる設備での事故に対し、東京電力が詳しい説明をしない中での放出再開となり、東電が海洋放出を巡って強調する「透明性高く情報発信する」姿勢は全く感じられない。 事故は10月25日に発生。設備の配管洗浄中に廃液が飛散し、被ばくした作業員2人が一時入院した。2人は作業ルールで定められたかっぱを着用せず、現場に常駐する必要がある作業班長もいなかった。  2日の記者会見では、事故が起きた原因や作業時の管理態勢について質問が相次いだが、東電の広報担当者は「これから調べる」と繰り返すだけだった。そのような状況でも放出を始めるのかを問われると、広報担当者は「事故が起きた作業と海洋放出は作業内容が違う」と強調し、放出に問題ないとの認識を示した。  東電の説明は二転三転している。事故直後は作業員にかかった廃液の量は100ミリリットルとしたが、その後に数リットルだったと訂正。これには、1日の原子力規制委員会の定例会合で石渡明委員が「説明が変わるたびに数字が大きくなる」と不信感をあらわにした。(渡辺聖子) 全文

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福島原発で働いて白血病になったのに、被爆と因果関係はないとして、原子力損害賠償法に従わない東電・九電を相手に、福島原発被ばく労災の損害賠償裁判を起こしている「あらかぶさん」のお話via うみたいわ

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70年かかる国内初の核燃料再処理施設の解体、数十秒で人が死ぬ強力放射性物質を安定化せよ 東海村での1兆円巨大プロジェクト、熟練技術者続々定年で若手確保が課題 via 共同通信(47ニュース)

日本原子力研究開発機構が使わなくなった「東海再処理施設」(茨城県東海村)の廃止措置(解体)の担い手確保が課題となっている。2014年に廃止が決まり70年かけて作業を進める計画だが、同施設で働く機構職員は最盛期から4割減り、熟練技術者は定年を迎えて次々と退職している。[…]人がそばにいれば数十秒で死ぬともされる強力放射性物質を安定化させ、総額1兆円規模となる巨大プロジェクト。岸田政権は原子力の「最大限の活用」を打ち出すが後始末も避けて通れない。(共同通信=広江滋規) 全文

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遠隔ではなく「人が作業」と東電が訂正 落下リスクある汚染配管をロープで固定 福島第一原発 via 東京新聞

 東京電力は21日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1、2号機間にある放射性物質で汚染された配管の落下を防ぐため、現場に作業員が入りワイヤロープで固定したことを明らかにした。本社の広報担当者は20日の取材に「全て遠隔操作で実施」と説明していたが、訂正した。現場の広報担当者の思い込みが原因だという。 […]  現場は、福島第一原発の屋外としては最も汚染された場所。配管と排気筒の接続部の表面線量は毎時4000ミリシーベルトと、人が数時間とどまれば確実に死ぬ。 東電は計135メートルの配管を26分割して撤去する。これまで切断を3回試みたが全て失敗しており、作業再開も見通せない。(小野沢健太) 全文

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切れかけの汚染配管をワイヤロープで固定 地震で切れ落ちて垂れ下がる恐れ 東電福島第一原発via 東京新聞

 東京電力は20日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1、2号機間にある高濃度の放射性物質で汚染された配管が、切断中の複数回のトラブルでもろくなっているため、ワイヤロープで近くの別の配管に固定すると発表した。汚染配管は一部が切れかけの状態で、地震などで切れ落ち、折れて垂れ下がる恐れがある。 切断を試みている配管は直径約30センチ。3月27日に遠隔操作の装置で、初回に撤去する約11メートル(重さ約1トン)の両端の片側9割を切った後、切断器具が配管に食い込んで動かなくなり、作業を中止した。3月1、2日に失敗した際の切れ目も近くに集中し、配管の強度が下がっている。 今月19日の調査で、切れかけの配管のゆがみが大きくなっていることが判明。20日にクレーンによる遠隔操作でワイヤロープを配管に巻き付ける作業を始めた。(注:東電広報担当者は21日に「配管へのロープ巻き付けは、作業員が現場に入って実施した」と説明を訂正しました) […]  配管は2011年3月の事故直後、原子炉格納容器の破裂を防ぐために炉内の汚染蒸気を放出する排気(ベント)で使われた。11年が過ぎても、人が近づけない。(小野沢健太) 全文

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【動画】すぐそこに「4シーベルト」 手つかずの現場に記者が近づいた 事故から11年の福島第一原発 via 東京新聞

 東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)で原子炉6基のうち3基でメルトダウン(炉心溶融)が起きた世界最悪レベルの事故から、まもなく11年となる。ウクライナでは原発がロシア軍に攻撃され、核リスクの懸念が浮上したが、福島第一では今も高い放射線量が収束作業の行く手を阻む。東京新聞原発取材班は3月2日、建屋外では最も線量が高い場所に近づいた。(小野沢健太、写真は山川剛史) ◆屋外で最も高線量の場所  「ここは素早く通り過ぎます」。1、2号機の間にある排気筒の根元を通る際、東電の広報担当者が大声で言った。排気筒は事故当初、原子炉格納容器の破裂を防ぐため、極めて高い濃度の放射性物質を含む蒸気を排出(ベント)した。根元に近い接続部の線量は毎時約4.3シーベルト(2020年2月調査、1シーベルトは1マイクロシーベルトの100万倍)。その場に数時間いると、人は確実に死ぬ。 […] 全文

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<詳報>進まぬ作業、遠い収束 事故から11年の福島第一原発ルポ via 東京新聞

 風がほとんどなく快晴の午前、1号機脇で白い防護服と顔を覆う全面マスク姿の作業員十数人が、巨大なてんびんのような機械の周りにいた。屋外で最も線量が高い場所にある1、2号機間の汚染配管の撤去に使う切断装置だ。不具合が続き、配管を切れずにいた。身ぶり手ぶりを交えて議論している様子から、トラブルの深刻さがうかがえた。 4号機南西側では昨秋以降、汚染水の発生源である原子炉建屋に地下水が入り込むのを抑える「凍土遮水壁」の一部が解けた。そこを補強するため、地中に鉄板(幅40センチ、長さ9.5メートル)を打ち込む工事の真っ最中だった。クレーンでつり上げた鉄板を作業員がロープでたぐり寄せ、打ち込む位置を定める。大きな鉄板に体重をかけて押さえ込む姿に、身がすくんだ。 凍土壁は国費345億円を投じて2016年に凍結を始めたが、効果がはっきりしない。冷却液漏れなどのトラブルが続発するなど設備の劣化が進んでおり、対処する作業員らは危険と隣り合わせでもある。 午後3時、1、2号機西側にある高台に立つと、地上近くの汚染配管の上にクレーンでつられた切断装置が見えた。切断時に聞こえるはずの金属音はなく、ぴくりとも動かない。東電によると、この約40分前に切断器具が壊れた。計画通りには進まない事故収束作業を象徴するようだった。    ◆5時間半の取材で被ばく線量は?  5時間半の原発構内の取材で、記者の被ばく線量は43.94マイクロシーベルトだった。取材班は1分ごとに被ばく線量を測定できる機器を持参し、測定した。グラフから、1、2号機排気筒周辺にいたときに最も被ばくしていることが分かる。 […] 全文

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飯舘村被ばく労働訴訟 和解成立 via ごみから社会が見えてくる

環境省による飯舘村蕨平の仮設焼却炉において発生した被ばく労働について、被告 日揮株式会社を相手に損害賠償を請求した事件は、2021年11月26日和解成立となりました。12月10日(金)福島県庁で記者会見を行いました。正確な数は把握できませんでしたが10社前後が取材し、同日夜NHK福島放送「はまなかあいづ」にて放送されました。 調停条項(口外禁止条項を除く) 1 被告は、原告に対し、解決金を支払う。2 被告は、放射性物質・ダイオキシン等労働者の健康を害する可能性がある物質を取り扱う作業を労働者に行わせる場合には、今後とも、より一層法令等を遵守し、当該物質を適正に管理し、すべての人を尊重し、安全を優先することを約束する。3 原告は、その余の請求を放棄する。 争点は2つありました。一、安全配慮義務違反二、入所前教育(新規入場教育)で説明した通りの労働環境や作業内容ではなかった点 一、は実際に健康を害されたのかという点が問われた。健康不安を感じるような労働環境であったことから慰謝料を請求したものであるが、被告は「環境省の基準を満たしている」という主張に終始したほか、内部被ばく問題の難しさがあり、黒い雨裁判でも長年かかってようやく認められたところである。よって一、については和解に反映されなかった。二、について和解に至ったということになる。 裁判の前の労働審判においてはダイオキシン暴露を問題にしたが、裁判では放射能で進めた。結果は必ずしも納得できるものではないが、被告からは「(労働環境は)「環境省の基準以下」であり保護具のレベルは低くて良い、数値は明らかなのだから不安に思うはずはない」とする主張が繰り返された。これまでの労働実態を鑑みて、今後のために何らかの約束をすべきと考え和解に至った。以上 損害賠償請求額は381万円余ですが、解決金額は被告の要請で非公表となりました。その他の条項も原告の主張はほとんど反映されず、被告の要求に従う結果となりました。私は当初、金額を含め上記和解条項を知らされたとき、まさかと耳を疑いました。裁判でのやりとりでも被告の主張は非常識というほかなく、原告の主張が圧倒的に有利であると思われたからです。しかし弁護士や50年も労働訴訟を闘ってきた労働組合の方々によれば、原告の男性に実際の健康被害が出ていない段階での訴訟はかなり厳しいと見ていたにも関わらず、一応の解決金を勝ち取ることができたことは少なからぬ成果であるとの結論であり、労働裁判の厳しい現実を思い知らされました。それにしてもあれほどの被ばく労働を強いられた事実に対してあまりに不当な結果であるとの思いは拭えません。また今後、仮に健康被害が出た場合にも一切の請求ができないというのも納得できるものではありません。 通常であれば裁判官からの尋問はさらっと終わってしまうところ、本件においては複数の裁判官からかなり時間を割いて詳しく聞き取りが行われた、との弁護士の談話が印象に残りました。未曾有の原発事故がもたらした放射能汚染による被ばく労働を地元の福島地裁で審理したことで、裁判官の強い関心を集めたのかもしれません。 原告の男性は長い裁判から解放され「スッキリした気持ち」であると率直な感想を述べ、また「福島で裁判を闘っている人がたくさんいるため、和解した日を新たなスタートとして、福島の人達のためにできることを頑張っていきたい」と抱負を語りました。 支援の会のTさんは、福島県内には飯舘村以外にも仮設焼却炉が数多く設置されていること、また木質バイオマス発電も建設され汚染された木材を燃料としており、これらから放射能の濃縮した焼却灰が大量に排出され労働者が被ばくすること、今後の様々な職場での労働を考えるうえで今回の結果は大きな力になると考えているとコメントされました。 原文

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