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ベルギーのデブロック保健相は28日、公共放送のインタビューに対し、国内2か所にある原発から100キロ圏内の住民に対し、重大な事故が起きた場合に備えて甲状腺の被ばくを防ぐ効果があるヨウ素剤をあらかじめ配布する方針を示しました。
ベルギー政府は、これまで原発から20キロ圏内の住民にヨウ素剤を配布していますが、新たに示された方針が実施されれば国内のほぼ全域の住民が対象になります。
ベルギーには、北部のドゥル原発と南部のティアンジュ原発があり、いずれも人口が密集する市街地に近く、首都ブリュッセルからも100キロ以内に位置しています。
こ れらの原発の一部は稼働からすでに40年を超えていますがベルギー政府は安全上、問題ないとしておととし、稼働期間を10年延長することを決めました。し かし、2か所の原発ではこのところ、故障や火災で運転を一時停止する事態が相次いでいて、住民からは老朽化に対する懸念の声が上がっています。
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