住民語る「美味しんぼ問題で語られなかった“福島の切実”」via 女性自身(Yahoo!News)

「まず私は、『この“鼻血騒ぎ”自体が不安を煽る』と言う政府や行政の人に言いたい。『不安があるのは当たり前でしょう!』と。原発周辺は全然収束してい ないし、タンクもいつ漏れるかわからない、原子炉の中も誰もわからない状態。政府は、この事故の責任があるんだから、この問題を否定するのであれば、 『もっと事故現場をしっかり管理しなさいよ』と言いたい」

そう語るのは、崎山比早子さん(74)。反原発運動に大きな影響を与えた故・高木仁三郎さんが始めた高木学校のメンバーだ。’11年12月から半年間、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員も務めた。

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こう語るのは、南相馬市で小・中・高校生対象の塾『番場ゼミナール』の経営者で、震災後、若いママや高齢者の悩みを聞く「ベテランママの会」を設立した番場さち子さん(53)。番場さんは子供へのしわ寄せも大きくなっていると言う。

「東京の大学に入った子がサークルなどで自己紹介するとき、『福島の南相馬市出身です』と言うと、ざわめきが起きるそうです。自分の故郷のことを口に出したくなくなる傾向があります。『高校時代や福島の話をできない』と、引きこもってしまった子もいます」(番場さん)

また、将来母親になる若い女性の不安もある。現在、福島県は18歳以上への甲状腺被ばく検査の必要性を認めていない。この点について、冒頭の崎山さんは、専門家の見地からこう話す。

「福島県の言う『チェルノブイリでも甲状腺の影響はほとんどが15歳以下の人にしかでていないという例があり……』というのは、嘘ですよ。チェルノブイリでは、事故当時27歳以上の大人でも甲状腺がんが増えていると報告されています」

正しい情報がなんなのかわからないまま、福島に暮らす人たちの不安ばかりが増している。だが、岐阜環境医科学研究所長の松井さんは、今回の騒動にも意味があると言う。

「『美味しんぼ』の鼻血の騒動が、新しい話し合いの渦を生み出しています。この機会に、改めて3・11事故がもたらした健康と命の危機について、話し合 い、考え、行動することができればよいと思います。今までに経験したことのない状況下で苦しんでいる人たち、特に子供たちに思いをはせることが今、最も求 められているのだと私は思います」

全文は住民語る「美味しんぼ問題で語られなかった“福島の切実”」

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