放射線による健康被害の全容が十分に解明されていない現時点では、私たちはチェルノブイリの現実から学ぶしかありません。不安な時だからこそ、まず、人ごとではなく自分のこととして考え、正しい情報もとに冷静に判断してもらいたいと思っています。
健康被害を抑えるためには原則として汚染地に住まないことが一番重要ではありますが、住み続けることを余儀なくされています。その方々が今できることは何かを考えたとき、参考になるのは同じ程度に汚染された地域に住む人々がしていることではないでしょうか。
ベラルーシでは原発事故から27年がたった今も、放射能対策が行われています。1平方メートル当たり37キロベクレル以上放射性物質に汚染されたところを「汚染地」として、個々に暮らす子どもたちには年2回、大人は年1回検診を行っています。さらに子どもたちは毎年1ヵ月、非汚染地域に保養に行き、費用は全て国が負担します。又ベラルーシの市場には放射線測定器がおいてあり、基準値以下との証明書があるものだけが販売されます。
日本ではこのような国ぐるみでのしくみはまだできていません。まずは動き出せる人たちから、市民運動を起こしていく以外にないと感じます。
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