福島第1原発事故で関西に避難し、昨年、東京電力と国を相手に賠償を求めて集団提訴した原告団代表の森松明希子さん=大阪市在住=が、手記「母子避難、心の軌跡 家族で訴訟を決意するまで」を出版した。
森松さんは伊丹市出身。東日本大震災で福島県郡山市の自宅は大きな被害を受けた。放射線量も高く、2カ月後に幼児2人を連れて大阪に避難した。仕事のために福島に残った夫との二重生活は今も続く。
「普通のくらし」を求めて避難を選択したものの、物心両面の負担は重い。自分たちの選択を時に理解してもらえない状況に「これで良かったのか」と思う一方で、そんな社会に疑問も感じる。
そして悩み抜いた末、避難しても、とどまっても、支援が受けられるようにと、原発賠償関西訴訟原告団代表になった。
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「母子避難‐」はかもがわ出版、四六判、167ページ、1470円。
全文は福島から母子避難の森松さん 震災、原発…2年半の思いを本に