焼却炉のフィルターをくぐり抜ける放射能 拡大する管理なき被曝労働(1) via Diamond Online

福島第一原発事故以降、各地にばらまかれた放射性物質によって、さまざまな労働現場が放射線被曝を強いられる事態になっているといわれる。だが、その実態はほとんど知られていない。そうした知られざる被曝労働の一端を明らかにする。

焼却炉から飛散する放射能

「焼却炉にはバグフィルター(工業用集じん装置)があるから、外に焼却灰が出ていかない? そんなはずありませんよ」

9月中旬、匿名を条件に取材に応じてくれたある会社の社長は言い切った。

「これを見てください」

(中略)

すでに述べたように、この会社が今年になって修理した消音器は原発事故後少なくとも9ヵ月は焼却炉に設置されていた。その焼却炉の焼却灰からは事故から いまに至るまでつねに1キログラムあたり数千ベクレル単位で放射性セシウムが検出されている以上、消音器にもそうした汚染灰が付着していたり、積もってい ただろうことはまず間違いない。その修理では直接消音器に触れて作業することになる以上、放射性物質による外部被曝のみならず、内部被曝の可能性も高い。

ところが、そうした可能性を指摘すると、社長は「えっ」と絶句した。そして、しばらくしてこう言った。

「考えたこともありませんでした。灰に何が含まれているかを自治体や元請けから知らされたことは一度もないんです」

それは昨年の福島第一原発事故以降も変わっておらず、明らかに放射能汚染があるはずの今年の受注でも同じだというのには驚かされる。

「作業の時はマスクをしてます」と社長が言うので、防じんマスクはしていたのなら安心だと思ったら、違った。

「風邪の時つける普通のマスクです」

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