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映画の中で肥田医師は「直接被爆していない人々も、ただ体がだるいといった原因不明の症状を発症していくことの疑問」を戦後30年経った1970年代にやっと理解できるようになったと話しています。
その理解の元となるのは、アメリカの原発製造会社ウェスティングハウス社に勤めていたスターングラス博士が低線量被曝についての実態を研究した著書『低レベル放射能』。
スターングラス博士は、原発からは平常の運転時でさえ放射能が漏れていて、その地域の癌の発症率が高いというデータを挙げており、原爆投下後の調査でも低線量被曝の影響をアメリカは意図的に隠してきたと憤っています。
映画『核の傷:肥田舜太郎医師と内部被曝』は2006年にフランス人のマーク・プティジャン監督が制作。日米両政府が被爆者の実態を隠してきたことを明らかにし、原発の危険を訴えるドキュメンタリー。