第26回「国際障害者年」連続シンポジウム 「障害者と原発問題 ―福島原発事故以後をどう生きるか― 」

■基調講演「震災、原発、そして障害を持つ人達」
鈴木絹江さん(福島県田村市在住・NPO 法人「ケアステーションゆうとぴあ」理事長)

■シンポジスト
堤愛子さん(NPO法人町田ヒューマンネットワーク副理事長)
槌田劭さん(使い捨て時代を考える会)
橋本尚樹さん(JCIL介助者)

■日時 3 月3 日(土) 午前10:30(開場10:00)~16:30

■場所 ラボール京都(京都労働者総合会館)2 階大ホール

■阪急 西院駅下車 東へ徒歩5分、京福電鉄 西院下車東へ徒歩3分、市バス 西大路
四条下車 東へ徒歩5分、四条御前下車すぐ  駐車場なし 車いすトイレ有

■参加費 500円 (昼食は各自でご用意ください)

■企画趣旨
この「国際障害者年」連続シンポジウムは、「完全参加と平等」をかかげた国際障害者年の理念をふまえ、国連決議の「企画の段階から決定まで、あらゆることについて心身障害者の参加が重要である」という視点に立ち、様々な社会問題について障害者の立場から問題提起するものです。今回のテーマは「障害者と原発問題」です。


 2011 年の東日本大震災は、地震と津波により多大な被害をもたらしました。さらに福島原発の大事故は、原発周辺の人々に深刻で甚大な影響をもたらし続けており、また放射性物質は日本全国に飛散しました。日本で生活する人は、これから先、何十年もの間、見えない危険と不安に悩まされることになります。

大地震と津波、そして原発事故により、被災した障害者はこれまで以上に困難な状況に追い込まれています。避難所や仮設住宅は障害者への配慮が不十分でした。本人の意思に反して入所施設へと送られた障害者も多数います。またヘルパーが家族と避難するなどして、現地に取り残され大変な日常生活を送っている障害者もいます。とりわけ原発周辺の人々は見えない放射能被害に苛まれつつも、支援の手がほとんどそこに行き届かず、深刻で困難な状況の中で日常生活を送っています。そうした福島の障害者たちの現状は県外の人々にはほとんど伝わってきません。

 また、放射線による被曝は、すべての人の生命を危険にさらすものです。放射線もその影響も見えないなかで、「障害児や奇形児が生まれるかもしれない」という不安の声があります。そのような恐怖感に基づいて、だから原発に反対だという主張する人々がいます。しかし、このように「障害」のイメージを利用して恐怖を宣伝する語り方は、障害者差別の根底でもある「優生思想」そのものと私たちは考えます。

そこで、今回はまず、福島から「福祉のまちづくりの会」(福島県田村市)の鈴木絹江さんをお招きし、福島における障害者の現状と課題について基調報告をしていただきます。続けてシンポジウムでは、鈴木さんに加えて、東京から反原発運動の中の優生思想を批判してきた堤愛子さん、京都から、環境問題の視点から脱原発に取り組んでこられた槌田劭さん、JCIL で介助者をしながら反原発を訴えている橋本尚樹さんに参加していただき、報告、討論していただきます。
 福島の想像を絶する現状と課題しっかりと見据えつつ、これから障害者と健常者が共にどう生きていくのか、脱原発の課題は何かについて、会場のみなさんの意見もまじえながら、議論を深めたいと思います。

■パネリスト プロフィール
鈴木絹江さん Suzuki Kinue
福島県田村市在住の障害当事者・NPO 法人「ケアステーションゆうとぴあ」理事長。CIL福祉のまちづくりの会所属。原発事故後、事業所の利用者・ヘルパーとともに避難。経産省前座り込みなど、脱原発活動に取組む。

堤愛子さん Tsutsumi Aiko
脳性マヒ、車いす使用のピア・カウンセラー。自立生活センター「町田ヒューマンネットワーク」副理事長。チェルノブイリ事故以後、反原発運動がはらむ障害者差別を批判してきた。

槌田劭さん Tsuchida Takashi
一貫して原発に異を唱えてきた元科学者。1973 年「使い捨て時代を考える会」を発足。1979 年京都大学を辞職、京都精華大学教員となる。現在はNPO「使い捨て時代を考える会」相談役を務める。

橋本尚樹さん Hashimoto Naoki
JCIL 介助者。2001年から反戦運動(ピースウォーク京都)に参加。原発事故後はデモを主催する。福島とその周辺のこどもたちを招いてキャンプを行う。(ゴー!ゴー!ワクワクキャンプ)

■チラシ http://www.jcil.jp/20120303.pdf

■連絡先・問合せ先
京都市南区東九条松田町28メゾングラース京都十条101 日本自立生活センター内
TEL:075-671-8484 FAX:075-671-8418
URL:http://www.jcil.jp/
※手話通訳が必要な方は、2月19日(日)までにご連絡ください。
■主催 「国際障害者年」連続シンポジウム運営・実行委員会
後援 京都府・京都市・京都府社会福祉協議会・京都市社会福祉協議会・(公財)京
都新聞社社会福祉事業団ほか
協力 日本自立生活センター・ワークス共同作業所・自立支援事業所・車いすと仲間
の会・CILスリーピース・介助者の会「かりん燈」ほか

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