女川原発2号機の再稼働へ“事実上の合格”…疑問の声も
女川原発2号機の再稼働に向けた安全性の審査で原子力規制委員会が事実上の合格を示した2019年。住民からは避難計画に疑問の声も上がっている。
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石巻市民:
女川の再稼働には基本的に反対です。原発依存ではなく違うエネルギー政策を考えてほしい
石巻市民:
再稼働していただかないと電気的に大変だからいいと思います
12月27日まで募集しているパブリックコメントで問題がなければ、原子力規制員会は、数カ月後には、女川原発2号機の再稼働に必要な原子炉設置変更の許可を出すと見られている。
再稼働にはこの他「地元同意」が必要だが、女川原発が立地する女川町や石巻市、県は、いずれも賛否を明らかにしていない。
宮城県 村井嘉浩知事:
現時点で再稼働に向けて賛成とも反対とも言えません
女川町 須田善明町長:
現在のところ、具体的に何かという段階ではありません
石巻市 亀山紘市長:
経過をしっかり見ていきたい
女川原発から30キロ圏内は原発で事故が起きた際、避難などが必要な緊急防護措置区域=UPZに指定されている。国はUPZ内の自治体に、住民の避難先や移動方法を定めた避難計画を作るよう求めているが、UPZに含まれる町からは不満の声も…
美里町 相澤清一町長:
当然再稼働するためには避難準備や避難計画がしっかりと安全と安心を担保するものを作り上げなければ承認はできない
県とUPZ内の7つの市と町は2016年、女川原発の重大事故を想定した避難計画を作成した。計画によれば、約20万人がUPZの外へ車で避難することになっている。
11月、東松島市で、避難計画の検証などを目的とした防災訓練が行われた。訓練には東松島市赤井地区の住民40人も参加。バスに乗って避難先に指定されている岩沼市に実際に移動し、かかる時間などを確認した。
計画では避難する車両は放射線量などの検査を行い、通行証を受け取ってから市外へ避難することになっている。検査には時間がかかり、渋滞が予想される。
さらに、岩沼市へは仙台市などを通過する必要があるが、計画に時間の目安は示されていない。訓練に参加した住民は…
訓練参加者:
車で移動するとなると、結構距離が岩沼まである
訓練参加者:
3.11の時あんなに車が動かない。全員だから、そうしたらたどり着くんですか、ここまで
こうした現状を受け、石巻の市民団体は11月、県などへ再稼働に必要な「地元同意」の差し止めを求め、仙台地裁に仮処分を申請。避難計画の問題点を指摘している。
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