大飯原発の裁判 2審の審理終わる via NHK News Web

福井県にある関西電力の大飯原子力発電所3号機と4号機について、住民が運転を再開しないよう求めている裁判で、名古屋高等裁判所金沢支部で行われてきた2審の審理が20日で終わりました。1審の判決では福島第一原発の事故のあと、原発の運転再開を認めない初めての司法判断が示され、裁判所がどのような判断を示すのか注目されます。

大飯原発の3号機と4号機について、周辺の住民は「地震への安全対策が不十分だ」などとして運転を再開しないよう求める訴えを起こし、3年前、1審の福井地方裁判所は、運転の再開を認めない判決を言い渡しました。福島第一原発の事故のあと、原発の運転再開を認めない初めての司法判断になりました。

関西電力は判決を不服として控訴し、2審の名古屋高等裁判所金沢支部では大飯原発で想定される地震の最大の揺れが妥当かどうかが大きな争点となりました。

20日の審理で住民側は地質調査の専門家などを証人として呼ぶよう求める申請が認められなかったため、ことし7月に続き3人の裁判官全員の交代を申し立てましたが、内藤正之裁判長はその場で却下し、すべての審理を終えました。判決の日時は20日は指定されず、今後示されることになりました。

(略)

住民側の弁護団「心の底から怒り」

裁判のあと、住民側の弁護団は金沢市内で記者会見を開きました。

この中で原告団の弁護団長を務める島田広弁護士は、住民側が求めた証人の申請を裁判所が却下したことについて、「もはや裁判所は安全性に関して何も審査するつもりはないと宣言したようなものだ」と指摘しました。

そのうえで、「原発事故を繰り返さないという原告団の主張を裁判所がどう受け止めているのか、心の底から怒りを持って問いかけたい」と話していました。

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