九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の安全性などを検証するため県が設置した専門家委員会のメンバー十二人のうち少なくとも二人が、九電や原発メーカーの三菱重工業などから寄付金などを受け取っていたことが分かった。関係企業から寄付を受けていれば判断の中立性への疑義が生じかねず、波紋を呼びそうだ。
寄付などの受け取りが判明したのは宮町宏樹鹿児島大大学院教授(地震学・火山物理学)と守田幸路(こうじ)九州大大学院教授(原子炉熱流動・安全工学)の二人。いずれも原子力規制委員会の有識者会合のメンバーや臨時委員なども務めており、規制委に提出した自己申告書に記載していた。
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また、佐賀県が九電玄海原発(同県玄海町)の再稼働を巡って設置した安全性を議論する専門部会メンバーの出光一哉・九大大学院教授(核燃料工学)が、原発を持つ電力十社から拠出金を受ける認可法人「使用済燃料再処理機構」(青森市)の非常勤理事を兼務していることも判明した。
県は委員選定で、電力会社や再処理事業者の社員や関連団体の役員でないことを条件としており、反原発派などが反発する可能性もある。出光氏は取材に「役員であることは県にも申告しており、問題ない」と強調した。
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