タンクは限界寸前 続く「自転車操業」
なるほドリ 東京(とうきょう)電力(でんりょく)福島(ふくしま)第(だい)1原発(げんぱつ)事故(じこ)から5年半経過するけど、汚染水(おせんすい)をためているタンクは間に合っているの?記者 東電は汚染水をためるタンクの建設を続けています。すでに約1000基(容量約100万トン)あり、たまった汚染水量は約89万トンに上ります。容量の89%に達し、ドラム缶に換算(かんさん)すると約450万本に相当します。東電は容量を増やすため、7月からはかつて高濃度(こうのうど)汚染水を入れていた解体予定のタンクに、処理後の水の一部を入れてしのいでおり、「自転車操業(じてんしゃそうぎょう)」の状況です。
Q タンクの老朽化が心配だね。A 東電は事故直後に、複数の鋼板(こうばん)をボルトでつなぎ合わせるフランジ型タンクを大量導入しましたが、汚染水が漏れるトラブルが相次ぎました。このため今年度前期までに、漏れるリスクの少ない溶接型(ようせつがた)に置き換える予定でしたが汚染水対策に追われ、達成は困難な情勢です。
Q 凍土遮水壁(とうどしゃすいへき)以外はどんな対策をしているの?
A 土壌(どじょう)などが汚染されている影響で、建屋(たてや)周辺では地下水も多くの放射性物質を含んで汚染されています。この汚染された地下水が海にしみ出る恐れがあったため、東電は昨年10月、海側に鋼管矢板(こうかんやいた)を打ち込んだ全長約780メートルの壁を完成させました。
「。。。」
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