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原発再考へ再演 水上勉さん「地の乳房」via 東京新聞

故・水上勉さんが故郷の福井県若狭(わかさ)地方を舞台に書いた自伝的小説「地の乳房」を、東京・渋谷の劇団青年座が24日から、東京で30年ぶりに再演する。前回公演で、水上さんは「原発立地」に揺れる故郷を原作に書き加えて脚本を仕上げた。そこで描かれた原発への不安が現実化したのが、東京電力福島第一原発事故だった。劇団員たちは、若狭の今を取り上げた本紙連載「犠牲の灯(あか)り第4部 若狭の滴」を読みながら、稽古を重ねている。 (五十住和樹)
 「いのちの田んぼが放射能にまみれる時代がきてんのや」
 劇の最終場。貧しい山村で戦前戦後の苦しい時代を生きてきた女性と五人の息子たちが、父の葬儀で故郷に戻って食事を共にする場面。田を売るかどうかの話題で、末の息子が、原発立地の補償金で金銭的に豊かになった故郷を痛烈に批判する言葉を重ねる。
 「どかあーんと一つ原子炉に裂け目ができて、放射能がこぼれてみよ。たちまち地獄やぞ」
 末息子のせりふは、二〇一一年、福島での大量の放射能漏れで現実になった。
 小説にはなかったこの部分を、水上さんは青年座の戯曲のため書き加えた。当時、執筆依頼のため各地で講演する水上さんを追い掛けた青年座社長水谷内(みずやち)助義さん(73)は、「昼間から電気をこんなにつけて。どこから電気が来ているか知っているのか」と熱弁を振るう水上さんを覚えている。
 「昔から地場産業がなくて、よそに遅れた高度成長を取り返したいと、議員さんらが(原発誘致を)思いなさってるからやろ」「原発のことはお上の人らに任せといたら損はないで」
 原発批判を続ける末息子を、周囲がなだめるように言う場面だ。演出を担当する宮田慶子さん(57)はあらためて脚本を読み直し、三十年前のせりふに衝撃を受けたという。「演じた自分たちも原発の安全神話に生きてきた。三十年間、何をしてきたんだ、と」

 「犠牲の灯(あか)り第4部 若狭の滴」

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