原発事故の避難指示の解除に向けて3カ月間の長期宿泊が可能になった川内村東部(139世帯275人)で、実際に連泊が確認されたのは6世帯(10人)にとどまっていることが村の調査でわかった。早期の帰還を望む住民が一部しかいない実態が明らかになった形だ。
川内村の原発20キロ圏内は居住制限区域と避難指示解除準備区域があり、今回、長期宿泊の対象となったのは避難指示解除準備区域。25日で宿泊期間の開始から1カ月になるのを前に、長期宿泊を村に申し込んだ22世帯(44人)を対象に村の担当者が宿泊状況を電話などで確認した。
1~2日間といった短期で宿泊した世帯はもっと多いとみられるが、長期的な連泊が確認できたのは6世帯で、区域全体の世帯数の4%しかいなかった。
区域内には原発事故後、立ち入りができなかった間にネズミに荒らされるなどして痛んだまま修繕していない住宅も多く、宿泊の申し込み自体が16%の世帯にとどまっていた。
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