伊方原発3号機、運転差し止めの仮処分決定 広島高裁 via 朝日新聞

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁(野々上友之裁判長)は13日、運転を禁じる仮処分決定を出した。運転を禁じた司法判断は、高裁では初めて。東京電力福島第一原発事故から6年9カ月たち、再稼働へかじを切った国の原発政策に影響を与えそうだ。

仮処分はただちに法的な拘束力を持つため、今後の司法手続きで覆らない限り、再稼働できない。四電は広島高裁に保全異議申し立てと仮処分の執行停止の申し立てをする方針。伊方原発3号機はすでに再稼働ずみで、今年10月から定期検査のため停止中だった。

 仮処分を申し立てたのは広島市松山市の住民計4人。高裁での抗告審で主な争点となったのは、福島原発事故後に定められた原子力規制委員会の新規制基準の合理性▽想定される最大の揺れである基準地震動の合理性▽火山灰が原発に与える影響の評価、だった。

広島地裁は今年3月の決定で、新規制基準を「不合理とはいえない」と評価。基準地震動の想定や火山灰の影響についても、新規制基準に適合するとした原子力規制委の判断に不合理な点はないとし、「安全性が十分でなく、それに起因する事故が発生する危険性がある」とした住民側の申し立てを退けていた。

原発に対する仮処分申し立てをめぐっては、福井地裁が2015年4月、大津地裁が16年3月、いずれも関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを決定したが、その後の異議審や抗告審で取り消されている。(小林圭)

 

 

 

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