Daily Archives: 2021/03/04

福島第一原発事故10年、特別除染地域の85%で除染進まず 廃炉計画では新たな代替案が不可欠 via グリーンピース・ジャパン

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは(東京都新宿区、以下グリーンピース)は本日、2つの新報告書『福島第一原発 2011-2021年:除染神話と人権侵害の10年』と『福島第一原子力発電所の廃炉計画に対する検証と提案 ~プランAからプランB、そしてプランCへ~』を発表しました。『福島第一原発 2011-2021年』では、福島県飯舘村南部の民家、浪江町の民家などの放射線測定調査から、再汚染が起こっている状況について報告しています。また、森林のほとんどが除染の対象となっていないことから、政府が計画を策定し除染事業を進める特別除染地域(SDA)の85%が除染されていないことが示されています。一方、『廃炉計画に対する検証と提案』では、現在の東京電力福島第一原発の廃炉計画が30~40年以内に成功する見込みは低く、代替案が求められると指摘し、具体的な提案をしています。 <報告書概要> 『福島第一原発 2011-2021年』 グリーンピースの放射線専門家チームは2011年3月26日以降、過去10年間で32回の調査を実施してきました。主な調査結果は以下の通り。 政府のデータを分析すると、政府が除染の責任を負う840平方キロメートルのSDAの大部分が放射性セシウムで汚染されたままであり、除染された面積はSDA全面積の15%程度に過ぎない。 政府の長期的な除染目標である毎時0.23マイクロシーベルトがいつ達成されるのか、その時期は決まっていない。住民は、公衆被ばく限度の年間1ミリシーベルトを超える放射線に何十年もさらされることになる。 2017年に避難指示が解除された地域、特に浪江町と飯舘村では、放射線レベルが安全といえるレベルを超えたままであり、住民を潜在的ながんリスクにさらす可能性がある。避難指示の解除を継続する計画は、公衆衛生の観点から受け入れられない。 2018年まで、SDAの除染にはのべ1300万人の除染作業員が雇用されていた。労働者のほとんどは低賃金の下請け業者であり、限定的な効果しかない除染プログラムのために、不当な放射線リスクにさらされてきた。 『福島第一原子力発電所の廃炉計画に対する検証と提案』 元ゼネラル・エレクトリック社で東電福島第一原発などに勤務していた原子力コンサルタントの佐藤聡氏(下記著者紹介を参照)に、グリーンピースから執筆を依頼した。 佐藤氏による現行の廃炉計画の問題点 3基の原子炉圧力容器に残る数百トンの燃料デブリを回収するための信頼できる計画はない。 原子炉を冷却するための水、建屋に流入する地下水の汚染、タンクに蓄積される放射能汚染水は、新たなアプローチを採用しない限り、今後も増え続ける。 燃料デブリが回収されたとしても、それも敷地外で保管するというのは非現実的。現行の計画は、現行ロードマップの30~40年という時間枠では達成不可能である。 佐藤氏による代替案 長期的に安全な格納容器を建設し、燃料デブリの除去を50~100 年以上遅らせることを含め、アプローチを抜本的に再考し、新たな廃炉計画を立てる。 中長期的には、補強を施した一次格納容器を不完全な一次境界、原子炉建屋を二次境界として、放射能を閉じ込める。それと並行して、作業員が高い放射線リスクにさらされずに作業ができるロボット技術を開発する。 放射能汚染水の増加を防ぐため、燃料デブリの冷却を水冷から空冷に変更する。さらに、福島第一原発敷地に深い堀を建設し、地下水から隔離された「ドライアイランド」にする。 グリーンピース・ジャパン 気候変動・エネルギー担当、鈴木かずえ「過去10年間、政府は東電福島第一原発の周辺住民に対して、除染をすればすべてが元通りになるかのような誤解を与える説明を繰り返してきました。しかし現実は、福島県の7割以上を占める森林は除染されていません。そのため、森林が放射能の貯蔵庫の役割を果たし、台風などのたびに、放射性物質を放出しています。放射能汚染には終わりがありません。 また、東電福島第一原発についても、政府と東京電力は、40年で廃炉作業が完了し、東電福島第一原発を更地にするとも受け取れる説明を続けていますが、技術的な観点や最終処分場の問題などからも、実現は不可能でしょう。放射線状況についても、廃炉についても、政府の説明は、欺瞞に満ちていると言わざるをえません。しかし、原発事故の被害を終わらせるためにも、また、真に原発事故を収束させるためにも、今日から、東電も政府も、放射線状況についても、廃炉についても、現実に向き合い、市民に事実を話すべきです。 以上 報告書全文 福島第一原発 2011-2021年:除染神話と人権侵害の10年 福島第一原子力発電所の廃炉計画に対する検証と提案 ~プランAからプランB、そしてプランCへ~ (英語) グリーンピース・ブリーフィングペーパー『東電福島第一原発には、プランCが必要』 関連資料 グリーンピース特設サイト『写真と証言で綴る12人の10年 福島の記録』(3月4日公開) 全文

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85% of Special Decontamination Area remained contaminated Fukushima Daiichi decommissioning road map unachievable – a new plan is inevitable via Greenpeace Japan

[…] “Successive governments during the last ten years, and largely under prime minister Shinzo Abe, have attempted to perpetrate a myth about the nuclear disaster. They have sought to deceive the Japanese people by misrepresenting the effectiveness of the decontamination … Continue reading

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French report grapples with nuclear fallout from Algerian War via the Bulletin of Atomic Scientists

By Austin R. Cooper | March 4, 2021 In January, the French historian Benjamin Stora filed a report commissioned by the French President Emmanuel Macron aimed at “reconciliation of memories between France and Algeria,” which France ruled as the jewel of its colonial empire … Continue reading

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教科書に載ってない「ビキニ」 29歳監督が撮った男たちの苦悩 via 毎日新聞

松原由佳 ナレーションも、字幕も、BGMもない。隣に住んでいるようなおじいちゃん、おばあちゃんが淡々と言葉をつないでいく――。1954年に米国が太平洋・ビキニ環礁付近で水爆実験を繰り返し、島民や漁船の乗組員が被ばくした「ビキニ事件」の異色のドキュメンタリー映画が完成した。監督し、自らカメラを回したのは、埼玉から高知に移り住んだ29歳の青年だ。事件から3月で67年。70分間の映像には、歴史の教科書に載っていない、高知の元船員や遺族の知られざる苦悩が記録されている。  タイトルのバックに流れる波の音が、見る者を大海原へといざなう。「放射線含んどるから魚を廃棄せないかん。それ聞いただけで、ほんまに泣きましたね」「知らんもんやけん、降ったものが付いた体を洗うてね。それが後に死の灰じゃゆうてね」。黄ばんだ船員手帳をめくりながら、あるいは真っすぐ前を見つめながら、海とともに生きてきた男たちがあの日に思いを巡らせる。 ビキニ事件では、被ばくした静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の無線長、久保山愛吉さん(当時40歳)が半年後に死亡し、全国に衝撃を与えた。しかし、延べ約1000隻の日本漁船が被害に遭い、放射能で汚染した約500トンの魚を廃棄させられたことはあまり知られていない。そのうち延べ約270隻は高知県籍の船だった。帰港後に船などの放射能検査を受けたが、船員の多くは補償も受けられずに放置された。 埼玉から高知へ移住  映画を撮った甫木元(ほきもと)空さん(29)は埼玉県越生町出身。多摩美術大の映像演劇学科に在籍していた頃から、身の回りの問題をテーマにしたドキュメンタリー映画などを作ってきた。数年前、祖父の家があり、幼い頃から身近な存在だった高知県で映画を撮ろうと四万十町に移住した。 それまでビキニ事件について知っていたのは「第五福竜丸が被ばくしたことくらい」。しかし、元高校教諭で市民団体「太平洋核被災支援センター」事務局長の山下正寿さん(76)=高知県宿毛市=に出会って刺激を受けた。山下さんは85年から高校生と一緒に県内の元船員や遺族への聞き取りを重ね、国家賠償を求める訴訟などの支援をしてきた。事件当時のことを語れる人はもう少ない。「自分も歴史に向き合い、証言を残さなければ」と映画製作を決意した。  2020年夏から秋にかけ、動画が撮れる一眼レフカメラを手に元船員や遺族を訪ね歩いた。元船員の多くは80代や90代。一度の訪問が長時間にならないように気遣った。インタビューで心がけたのは、家族との思い出や船を下りてからの生活など、自分史を語ってもらうこと。それでも、誰もが「まるで記憶に付箋がつけられているように」事件のことを話し始めた。放射能検査で機器の針が振り切れたこと、被ばくを他言しないよう家族に言われたこと、原因が分からないのに歯が抜け、がんが次々と見つかったこと……。10人以上の証言を記録した映像は40時間に上った。 ナレーション、BGM入れず (略) ビキニ事件に興味がない人に先入観を持たずに見てもらうため、タイトルは「その次の季節 高知県被曝(ひばく)者の肖像、遠洋漁業の記憶2020」にした。「その次の季節」は、自分も含めた次の世代がどう体験を受け継いでいくかが重要だ、との思いを込め、高知出身の詩人、大崎二郎の作品から取った。  映画は20年12月に県内でお披露目された。作品の中で亡き父のことを語った下本節子さん(70)は「空さんには平常心でゆっくり話せた。映画に出てくる他の元船員の言葉からも家族への思いが伝わってきた」と言う。来場者へのアンケートでは「被ばくした人数を聞くのと、一人一人から証言を聞くのとでは重みが違うと実感した」との声も寄せられた。3月に県内で開かれるビキニ事件に関するイベントでも上映される予定で、甫木元さんは今後、全国各地での上映を目指す。問い合わせは甫木元さんのメール(emptyspace.emptymovie@gmail.com)。【松原由佳】 全文は教科書に載ってない「ビキニ」 29歳監督が撮った男たちの苦悩

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Ex-PMs Kan, Koizumi urge Japan to quit nuclear power generation via The Mainichi

TOKYO (Kyodo) — Former prime ministers Naoto Kan and Junichiro Koizumi on Monday urged Japan to stop using nuclear power, saying the country should learn from the Fukushima crisis a decade ago and turn to renewable energy. Both were proponents … Continue reading

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