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核汚染、冷戦後も続く日常 キルギス、旧ソ連の秘密都市 via 朝日新聞

 核の超大国だった旧ソ連には、核兵器製造などを支える広大なネットワークがあった。だが、核保有国の地位を継承したロシア以外の国々に、使い道の定まらない放射性物質や核関連施設が残された。冷戦終結から30年。今も負の遺産とともに暮らす人々を訪ねた。▼2面=捨て置かれた核施設

 「私書箱200号」という暗号で呼ばれた旧ソ連の秘密都市があった。中央アジアキルギスにあるマイリ・スウ。2万人ほどが住む谷沿いの町では、第2次世界大戦の終戦翌年の1946年からウランを採掘、精錬した。東西冷戦が本格化し、軍拡競争が続く中、ウランは核兵器製造や膨大な電力を生む原子力発電所を支える重要な資源となった。

10月下旬、町を訪ねた。家畜の羊を追う男性について草に覆われた斜面を上ると、放射能マークのついた標識が現れた。一帯はウラン鉱石の破片やウランを取り出した後の残渣(ざんさ)(残りかす)を埋めた「ぼた山」。土をかぶせているが放射線量が高い所が点在する。

ぼた山は大規模なものだけで23カ所、総量は200万立方メートル超、東京ドームの1・6倍を超える。2006年、米NGOブラックスミス研究所(現ピュア・アース)が、「世界で最も汚染されている場所トップ10」として紹介した。

(略)

マイリ・スウを流れる川は、農業が盛んな盆地を流れるシルダリヤ川に注ぐ。中央アジア地殻変動が活発で巨大地震の可能性がある。雪解け水などで山崩れも頻発する。58年にはぼた山が大きく崩れ、下流の現在の隣国ウズベキスタンまで土砂が拡散した。

ぼた山が崩れると、地域全体にウラン汚染が広がって、新たな難民が生まれかねない。世界銀行欧州連合(EU)などが支援してきた。欧州復興開発銀行(EBRD)は今後の対策に、3千万ユーロ(約36億円)が必要と計算している。

06年のベルギーの研究機関の調査では、マイリ・スウの鉱山跡近くの住民の外部被曝(ひばく)線量は年間3ミリシーベルト程度、食べ物などからの被曝を合わせると年間22~39ミリシーベルトとされた。日本人の平均被曝線量は東日本大震災前の調査をもとに年間5・98ミリシーベルトとする推定もある。

鉱山付近では、がんの発生率が健康な人の2倍とする疫学調査の結果もあるが、それが放射性物質に起因するかどうかははっきりしていない。キルギス公衆衛生担当官は「健康状態は統計上、周囲と違わない」と語った。一方「当時、ウラン鉱山で働いた人は早死にした」と不安を口にする住民もいた。(キルギス西部マイリ・スウ=松尾一郎)

全文は核汚染、冷戦後も続く日常 キルギス、旧ソ連の秘密都市

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