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中国メディア・中国新聞網は21日、「日本の花見のシーズン、『福島の放射能』で中国からの来客が減るかも知れない」とする記事を掲載した。記事は、先日福島第1原発2号機内で高い数値の放射線が検出されたとの情報が流れ、国際社会から大いに注目を集めたと紹介。これに関連して、今月12日に東京の中国大使館の公式サイトが「在日中国人および日本へ渡航する中国国民は適切な行動計画を立てるように」と呼びかけたことを伝えた。
一方で、北京の日本大使館が19日に中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で「福島第1原発付近の避難指示区域以外を除く、大部分の地域は放射能の影響を受けておらず安全レベルである。安心して観光に来てください」とのメッセージを発したのに対して、中国のネットユーザーから「計画どおりサクラを見に行く」、「別の行程に変更するつもりだ」と異なる態度のコメントが寄せられたとした。
そして、記者が21日に日本への花見観光ツアーの予約状況を調べたところ「福島の情報が出てから、観光客の日本旅行に対する興味が薄れたようだ」との結論に至ったことを紹介。ある中国国内旅行サイトでは、花見ツアーの申し込み人数が昨年の同時期より半数以上少なくなっており、中でも黒龍江省からの予約数が昨年同時期のわずか20%にとどまっていると伝えた。また、同省内の旅行会社数社の話として、日本の花見ツアーは東京、大阪、名古屋、富士山がメインで福島は訪問先として含まれていないが、予約数はやはり昨年よりもやや少なくなっていると紹介している。
多くの中国人観光客は、様々な情報から総合的に判断して日本に花見にやって来るかを決めることだろう。ただ、アパホテルの問題を含めて日本に対するネガティブな情報が重なるなか、この時期に日本を訪れることを見送る人も少なくないかもしれない。(編集担当:今関忠馬)
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