「放射能がうつる」 11月11日 via 産経ニュース

歌人の俵万智さんは、東京電力福島第1原発事故の後、息子を連れて、仙台市から沖縄・石垣島に移り住んだ。「身勝手」「神経質すぎる」。そんな批判の声に対して、決然と詠む。〈子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え〉。

▼福島県いわき市に住む高木佳子さんは、子供とともにとどまる決意をした。「どうして逃げないんですか?」。無神経な質問に対しては、沈黙を返すのみである。〈逃げないんですかどうして? 下唇をかむ(ふりをする)炎昼(えんちゅう)のあり〉。『鑑賞日本の名歌』から引いた2首である。

▼住み慣れた土地から離れるにしろ、とどまるにしろ、苦難の日々が続く。そんな被災者にとって、腸(はらわた)が煮えくり返るニュースであろう。福島県から横浜市に自主避難した市立中1年の男子生徒が、市立小学校で4年にわたっていじめを受け、不登校になっていたことがわかった。

(略)

▼「放射能がうつる」。東日本大震災直後、避難先で心ない言葉を浴びせられた子供がいた、と聞く。非道な仕打ちを受けながら声を上げられない子供は、他にもいるのではないか。

全文は「放射能がうつる」 11月11日

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