東京電力福島第1原発事故が県内の母子に与えた心理的影響について調査する東北大、福島大の研究グループは22日、母親の放射線に対する不安は汚染レベルに相関するとの結果を公表した。原発に近い丸森町など県南の4市町が福島市と同程度に高い一方、仙台市は兵庫などの他県と変わらなかった。
設問「洗濯物を外で干すか」に「干さない」と答えたのは、角田市で22.8%、丸森町で18.6%。ともに福島市の18.2%を上回った一方、仙台市は5.7%で他県をも1.7ポイント下回った。
東北大によると、2011年7月2日現在の放射線量は、丸森町が毎時1.9~0.2マイクロシーベルトで、角田市が同0.5~0.1マイクロシーベルト、仙台市は同0.1マイクロシーベルト以下だった。放射線量が高い地域の方が、母親の不安が高くなる傾向にある。
研究グループは母親と子どものストレスについても調査。「気分が落ち込むことがある」、「(子どもに)赤ちゃん返りがある」など多くの項目で、県南の市町の母親が福島市の母親よりも「ある」と回答した。
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