玄海原発「みんなで止める」、9月に追加提訴へ via Net IB News

 九州電力玄海原発をめぐる提訴から5周年を迎える活動報告会が6月28日、福岡市で開かれ、「脱原発社会がかなうまで市民の力を見せよう。福島の甚大な 被害の教訓からは原発を止めるしかない」との決意を新たにした。集会には、原告や支援者ら約100人が参加した。主催したのは、「玄海原発プルサーマルと 全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表・原告団長)。
同会が中心となっている4つの訴訟・仮処分のうち、玄海原発1~4号機すべての差し止めを求めた訴訟で、9月に追加提訴を予定している。1人でも多くの原告の参加を呼び掛けている。

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座談会200回以上、避難計画などで自治体調査

永野浩二事務局長が、この1年間の活動や避難計画の問題を報告した。同会は、 「みんなで止める」を合言葉に、世論を広げるために、市民1人ひとりが「原発はなぜいけないのか、やめないといけないのか、九電はなぜ原発を続けようとし ているのか」を考える座談会を200回以上開いてきた。また、九電や自治体への要請を続けてきた。避難計画の問題では、佐賀県内全市町を訪問し、そのなか で、伊万里市が避難先の9割を変更するなど、自治体を動かしてきた。

集会では、インドのウラン採掘現場周辺の住民らの放射能被害を告発し たドキュメンタリー映画「ブッダの嘆き」が上映された。映画中の“イエローケーキを素手で扱っても大丈夫”という行政担当者の発言に関し、「日本は、イン ドと違う先進国だが、行政のやり方は同じ。推進すると決めたら安全だと言い続ける」などの感想があった。

「みんなの裁判の会」では、 2010年8月にMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合燃料)使用差し止め訴訟を佐賀地裁に提訴して以降、同原発2、3号機の再稼働差し止めを求める仮処 分、同原発1~4号機の運転差し止め訴訟、国を相手取って九州電力に同原発運転停止を命じるように求めた行政訴訟の4つの裁判をたたかっている。原告数は 4訴訟・仮処分合計746人、支える会会員数871人。
MOX燃料差し止め訴訟では、佐賀地裁が今年3月20日、請求を棄却し、原告側が控訴し、9月に福岡高裁で控訴審第1回口頭弁論が開かれる予定。

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