古賀: (略)原発とか電力の関係を少し、最近起きてることについてコメントをしておきます。
再生可能エネルギーを優先的に買い取りましょうというFITという制度がありますけれども、九州電力が太陽光とか再生可能エネルギーの発電を希望している事業者が急増していて、もういっぱいいっぱいですよ、これ以上買えませんよ、ということを宣言しました。
風力とか太陽光というのは振れるわけですね。要するに、風が吹けば電気は大量に起きるけど、風がやめばなくなっちゃうとか、日中晴れれば太陽光発電できるけれども、日が陰ったり夜になればゼロになっちゃうと。そういう振れの大きい電力というのを大量に送電線につないでいると、送電線を流れる量というのが刻々と変化するわけですね。
風力や太陽光の出力がガーンと落ちたというときにパッと火力の出力が立ち上がる、あるいはその逆ができるというような調整ができればいいんだけれども、それをある一定の範囲ぐらいの許容の幅でしか対応できませんよと。要するにずれが必ずできますのでね。ということを言ってるんですよ。
ただ、非常に不思議なんですけど、例えばスペインとかイタリアとかはけっこう、ドイツなんかもそうですけど、太陽光とか風量のウエイトが非常に高いんですね。もう2割とか3割いってる国も多いんですけれども、日本ではせいぜい数%です、まだ。その2割、3割できる国があるのに、日本はできないと。これはどうしてなのかな、というのは非常に不思議ですね。
実はヨーロッパでも、昔、風力発電がドイツなんかで非常に増えたときに、大停電が起きてるんですよね、1回。それでやめようというふうになったかというと、そうはならなくて。そんなことで停電なんか起こしていいのか、という話になって、今はもう技術開発が進んで、そういう調整というのが非常にスムースにできるようになってるんです。
例えばスペインなんかは、かなり外国との間の連系線ってそんなに太くないんで、けっこう日本に似てると言われてるんですが、そのスペインでいま、太陽光がめちゃめちゃ増えていて、しかも大丈夫だと。スペインの送電、配電会社に聞くと、「日本が、いや、5%ぐらいで大変だと言ってるんですけど」と言うと、「何、言ってるんですか」という話をして、「だったら僕たち、やってあげるよ」ということなので、私は、送電事業にぜひ海外の企業を入れてほしいなというふうに思うんですね。
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