福島の子、肥満傾向高く 体育・屋外活動制限、影響か via 朝日新聞

文部科学省は25日、今年度の学校保健統計調査の結果を公表した。肥満傾向の子の割合を都道府県別にみると、5~9歳、14歳、17歳で、いずれも福島県が全国で最も高かった。文科省や福島県教委は「原発事故で屋外活動が制限された影響ではないか」とみている。

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文科省によると、東北地方はもともと肥満傾向が高く、福島も、今の調査形式にした2006年度は16歳、08年度は5歳、09年度は9歳、10年度は15歳の割合が全国最高だった。だが、今回ほど幅広い年齢で最高値になったのは初めて。

原因について、福島県教委は東京電力福島第一原発事故による屋外活動の制限を挙げる。事故後の昨年6月、県内の公立小481校のうち71校が屋外での体育の授業などをやめ、242校が屋外活動自体を1日1~4時間に制限した。今年5月時点でも、全体の21%(98校)が活動を一部制限していた。

県教委は「(体育だけでなく)外遊びができず、運動量が減ったことも影響している」と指摘している。

同県二本松市の市立二本松南小では今年9月に屋外活動を解禁するまで、運動できるのは体育館だけだった。登下校に親が送り迎えする子も多く、運動量が 減ったという。原発に近い浪江町から同市に避難する浪江小では、就寝時間が遅くなったり、朝食を抜いたりする子もいるといい、養護教諭は「親の生活リズム が乱れ、子どもにも影響がある」とみている。

日本子ども家庭総合研究所の衛藤隆所長は「運動不足は肥満の要因になるが、食欲がなくなって栄養が不十分になる場合もある。事故後の生活環境の変化が発育にどう影響するかを注視する必要がある」と話す。

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